こんにちは!リンコ(@manabunoda)です!
私の所属しております福井県薬剤師会では、数年前より高校生を対象とした「薬剤師職場体験会」を開催しており、病院および薬局の見学&体験会を実施しております。
2組受け入れる予定でしたが、1組目受け入れ後に新型コロナウイルス感染症の拡大にて県に独自の緊急事態宣言が発令されたため、2組目は中止となりました。
せっかく興味を持って申し込んでくれたのに大変残念です。
最近、「将来の職業ランキング」を見ていると時々薬剤師がランクインしているのをよく目にします。
ランキングに入っているのは嬉しいですが、どこが魅力的なのか不思議に思いながら…
親に勧められたのか、自分でなりたいと思ったのか。
高校時代に私は全く興味がなかったので、どうして薬剤師を選んだのかがすごく気になります。
とにもかくにも、昨年も今年も職場体験会の募集に対して応募があったことにホッとしております。
さて、去年に引き続き、この「薬剤師職場体験会」の内容をこのブログでは書いていきたいと思います。
去年の様子はこちらから↓(基本的には今年も内容は変わりませんが…)
スケジュールは去年同様に半日のみで、2時間の病院見学の後、2時間の薬局見学をしてもらいました。
調剤体験は薬局でやってもらうことにしておりましたので、病院では薬剤師の職業紹介や薬剤部をメインとした病院内の見学、受験や大学生活の話をし、最後にせっかくの機会ですのでコロナワクチンの話をしました。
いつも思うのですが、なかなかニーズが見えてこないんですよね。
かといってそんなに積極的に質問してくれる子ももあまりないので。
てことで、喋りたいことを喋りました!
まずは薬剤師の職業紹介から。
就職先のメインは薬局ですが、病院や行政、研究するのも薬剤師の働き方の1つですね。
高校生くらいだったら、なかなか薬局以外で薬剤師と接する機会は少ないのかなと思います。
監査→患者対応→薬歴記載、フォローアップの話もさせてもらいました。
次は病院薬剤師のお仕事紹介。
こうやって見ていくとたくさん仕事がありますよね。
冒頭のフリードリッヒ2世の話も含め安全性は薬剤師がしっかりと担保しないといけないですし、患者さんにとってメリットがあるような処方であるかどうかを判断する必要がありますよね。
それゆえに疑義照会や処方提案は薬剤師の役割の中でも特に重要な役割だと思っています。
リスクマネジメントも薬剤師の重要な業務の1つです。
特に病院では様々な場面で薬が登場しますし、多職種が薬と関わります。
薬によるインシデント/アクシデントは割合としてもかなり多く、薬剤師が積極的に関わる必要があります。
あとはチーム医療。患者さんを中心として、様々な職種で協力しながら、患者さんの治療や生活を支えてるんだよということを説明しました。
さて、このあとは薬剤部へ。
薬品棚の説明をして、調剤している様子を見せて、添付文書を見せて。
今回はうちの新人が説明してくれました。
やっぱりこういうのは年齢が近い方がいいですよね。。。
あとは少し雑談をして。
その後は少しだけ院内の見学へ。
ただ、コロナ禍ということであまりウロウロはできず。
見学が終われば講義の後半戦へ。
まずは受験と大学生活の話を。
受験とか20年近く前なので、参考になるか分からんけど、、、
何が起こるか分からないよ、最後まであきらめちゃだめだよと。
大切なお金の話。
奨学金を借りないといけない人は多いけど、お得な制度もあるので知っておいて欲しくて。
どうしても私立の薬学はお金がかかるけど、制度を利用すれば少しでも負担が減ると思います。
これは知っているか知っていないかで大きく変わるから。
私が薬学部に入る時にはこういった制度がなかったので、卒業してから今に至るまで大変な思いをしてますよ。。。
100万円単位なので本当に大切。
お金の大切さって働き始めないとなかなか気づかないですが、本当に大切なので。
お父さんお母さんにぜひ伝えてください。
そして地元に帰ってくるということ。
いつも話してますけど、福井は薬剤師が少ないので、働くならぜひ福井で。
まだまだ薬剤師がすべき仕事があふれています。
薬剤師が十分に自分たちの仕事を行えば必ず医療は良くなるはずです。
田舎だから帰ってきたくないかもしれないけど、地元で働くのはいいですよ。
薬剤師になったらぜひ帰ってきてね!
最近は漫画や小説などの薬剤師関連の書籍が増えてきてます。
薬剤師のことを知ってもらうのはもってこいだと思いますので、私のおススメを紹介しておきました。
是非読んで欲しいですね!
さて、残りの15分でコロナワクチンの話を。
でもスライドは30枚くらい作ってしまった。。。
なかなか医療者からワクチンの話を聞くこともないでしょうし、デマが出回っているかもしれませんし。
それに、薬剤師は今回のコロナワクチンでも重要な働きをしていることも伝えたかったので。
ワクチンの管理や調整、情報発信、副作用情報の収集などなど。
たくさんのことに関わっています。
まずは予防接種の全般的な話を。
この4つの目的をどうしても伝えたくて。
自分だけじゃなくて周りにいる人を守る役割もある。
特に12歳未満は今のところ接種できないから、彼らを守るためにも接種しましょうと。
HPVワクチンの話もしたかったけど、高校2年生以上が参加者だったので…
有効性については簡単に伝えておきました。
日本でも感染者とワクチン接種回数の関連が報告されてきましたね。
ワクチン接種者の方が感染予防対策をしていると考えると結果を割り引いて考える必要がある報告だとは思いますが、明らかに接種の効果はあるといえるでしょう。
高校生はアナフィラキシーよりは迷走神経反射の方に注意が必要かもしれませんね。
こちらは日本での約2万人の医療従事者へのへのファイザー社製ワクチンの優先接種後の報告になります。
おそらく10代も20代と同様の結果になるのではないかと思います。
12-15歳への接種の論文も出てますが、まとめる時間がなく…
Safety, Immunogenicity, and Efficacy of the BNT162b2 Covid-19 Vaccine in Adolescents
若年者は高確率で接種後数日にかけて副反応が発生しますので、それは理解しておく必要があるでしょう。
最近話題の心筋炎の情報をCDCのレポートから引用して伝えました。
確かに10代の男性の発症率は他の年代と比較すると高いですが、ほとんどが軽症で終わることや感染予防効果を考慮すると圧倒的に接種した方がメリットは多いでしょう。
私のワクチン体験記も共有しておきました。
比較的「当たり」を引きましたね。
このくらいは覚悟しておいた方がいいかもしれません。
もちろんもっとひどくなるかもしれませんし。
最後にデマについて
厄介ですよね。
煽られないようにしてほしいです。
週刊誌(ネット記事も含めて)やSNSでは特にinstagrmやyoutubeには注意が必要だと思います。
こちらはnews zeroのツイートより拝借してきました。
【SNSでワクチン「デマ」拡散…アメリカで何が】#ワクチン を打った腕に磁石がくっつくという動画。
— news zero (@ntvnewszero) 2021年7月13日
もちろん「#デマ」なんですが…#アメリカ では、SNS上で拡散されています。
背景には、#インフルエンサー の存在が…#newszero #有働由美子 #落合陽一 #小野高弘 pic.twitter.com/FrerfP5IGV
もう言葉が出ないですね。
「ゾンビ」の画像はお気に入りです。
儲かってますねー
正確な情報を広めても全然儲からないし、羨ましい…
ダメなものばかり紹介してもいけないので、最後に有益なものを紹介。
一般の方々では情報の収集が難しく感じている方も多いと思いますが、ここで紹介しているものは間違いなく信頼できますので、ぜひ有効活用してほしいです。
来年はコロナが収まって、希望された学生が体験会に参加できることを祈っております。
来年はどんな話をしようかな。
今回は以上になります!
参考になれば嬉しいです!