こんにちは!リンコ(@manabunoda)です!
第26回エビデンス展覧会(略して、エビテン!)の開催報告です。
なんと先日、エビテンメンバーのzuratomo先生が入籍されました!
おめでとうございます!
個人的には、石原さとみより衝撃的でした!(笑)
ということで、このようなイラストにしてみました!
今回の録音はコチラからどうぞ↓
今回は「フリーテーマ」でした。
メニューはこちら
今回は以上の6名で配信を行いました。
それでは、それぞれの論文を紹介していきます。
まずは@猫になりたい薬剤師
Cardiovascular and Renal Outcomes with Empagliflozin in Heart Failure
N Engl J Med . 2020 Aug 29.
PMID: 32865377
こちらは先日発表された、心不全患者へのエンパグリフロジンの心血管および腎アウトカムへの有効性を検討したEMPEROR-reduced trialです。
結果としては、主要アウトカムである心血管死+心不全入院の複合アウトカムは有意に減少しましたが、それぞれの個別では心血管死は有意差がなく、心不全入院は有意に減少しておりました。
心不全のNNTはかなり小さな数字であり(追跡期間は16か月)、効果が期待できそうですが、心血管死は有意差がついていないのが気になるところです。やや観察期間が短いようにも思いますので、長期的な効果も知りたいところです。
またスライドには載っておりませんが、腎アウトカムとしてのGFRの低下や腎複合アウトカムの有意な低下にも関連しておりました。
類似の研究であるDAPA-HF試験とはやや結果が異なりましたね。薬剤による違いがあるのか、クラスエフェクトなのか気になるところです。
@猫になりたい薬剤師のブログでの解説↓
次は@にいやん
J Periodontal Res . 2018 Oct;53(5):721-726.
PMID: 29687449
こちらはカルシウム拮抗薬ごとの歯肉肥厚のリスクを比較した横断研究です。
ニフェジピン、アムロジピン、フェロジピンによるリスクが検討されており、ニフェジピン、アムロジピンにて歯肉肥厚のリスクが有意に高まりました。
確かに、歯肉肥厚の副作用で耳にするのってこの2つの薬剤ですね。キャスで教えていただいたのですが、シクロスポリンやフェニトインも歯肉肥厚を引き起こすことがあるんですね。
ミニ丸先生がご自身のブログを紹介してくださいました↓
次は@程々な薬剤師
Egg consumption and cardiovascular risk: a dose-response meta-analysis of prospective cohort studies
Eur J Nutr . 2020 Aug 31.
PMID: 32865658
こちらは卵の摂取数と心血管イベントを検討した試験のメタ解析です。
結果としては卵の摂取数とそれぞれの心血管イベントには関連がなかったようです。心不全は他よりもやや高めですが、有意差はついてないですね。
キャスでは程々先生の某ゆで卵好きの元プロ野球選手のモノマネで笑いっぱなしでした(汗)似過ぎてて焦りましたね(汗)個人的には「ゆで卵」のイントネーションが絶妙で最高でした!
全然議論しなかったですね(汗)
次は先日入籍された@zuratomo4
The effect on snoring of using a pillow to change the head position
Sleep Breath . 2017 Sep;21(3):615-621.
PMID: 28127672
この論文を読んだきっかけは、奥様にいびきを指摘されたことだとか。羨ましいぜ!
され、結果としてはこのネックサポート枕を使用することで、パートナーによるいびきのVAS評価、いびきの回数が減少したようですが、総睡眠時間には関連しなかったようです。
いびき自体は軽くなるような印象ですので、悩んでいるパートナーさんはこういった枕を準備してみるのもいいのかもしれません。
キャスではzuratomo先生へのお祝いと入籍に関する質問がたくさん出てましたね!
次は@たけちゃん
Sex and Sleep: Perceptions of Sex as a Sleep Promoting Behavior in the General Adult Population
Front Public Health . 2019 Mar 4;7:33.
PMID: 30886838
久しぶりにたけちゃんの問題作(笑)
性交渉による睡眠への影響の男女差を検討した試験です。睡眠の質は男性の方が良かったようです。またオーガズムの有無によっても結果はやや異なったようで、オーガズムがあった方が睡眠の質は良い傾向があったようです。
マスター〇ーションによる睡眠への影響についても検討されており、結果が本文中に記載されておりますので、興味があればご確認ください。
全体としては、「でしょうね!」という結果ですね。
最後は@リンコ
Survey on the Pharmacists Perceptions of Clinical Trial Literature Accessibility
Yakugaku Zasshi . 2020;140(9):1195-1198.
PMID: 32879251
こちらは宮城県の薬剤師を対象に、臨床試験論文の利用に関するアンケート調査の結果です。個人的には残念な結果でした。論文を読む習慣をもっている薬剤師はかなり少数ですし、読んだとしてもそれを実際に業務を活かせていないことも多いようです。その一方、論文を読む必要性はあると考えている薬剤師は多いようです。全体としては病院薬剤師よりも薬局薬剤師の方にその重要性が伝わってないかなという印象です。
論文を読まない要因としては色々挙げられていますが、今は環境がずいぶん変わってきております。読む時間がなければ、論文自体を読まなくても各医療情報サイトの記事を読んだり、ブログにまとめている人の記事を読んだりしてもいいと思います。言語の問題は、DeepL翻訳を使えば概ね問題ありません。読み方については様々な書籍が出ていますし、「薬剤師のジャーナルクラブ」(通称:JJCLIP)等のオンラインでの抄読会のもいくつか開催されておりますので、積極的に参加してほしいなと思います。
そして、この論文を紹介したのには意味がありまして…
10/22にエビテンメンバーも執筆した書籍
「1日1論文、30日で、薬剤師としてレベルアップ! 医学論文の活かし方」
が発売されます!
どんな書籍かというのは、金芳堂のホームページやFizzこと児島悠史先生のブログにて確認ください。私はきっとうまく説明できない。。。
☆金芳堂ホームページ
☆Fizz先生のブログ
ぜひ購入はこちらから↓
それと最後にもう一つ。
前回、エビテンの「えび天」のイラストの募集をしたところ、たくさんのイラストをいただきました!
ありがとうございます!
スライドやブログ等で活用させていただきたいと思います!
次回は10/26(水)の22時00分から、テーマは「ワクチン」にて行う予定です。
よろしければご視聴くださいませ!
今回は以上になります!
参考になれば嬉しいです!