一昨年から当院では、町内各地区の高齢者サロンに出向いて種々の職種が30分くらいの出前講座を行っております。今年から薬剤師も参加することとなり、4月・5月と1回ずつ行ってきました。対象者は10~20名でした。
講座名は、「薬とうまく付き合っていくために大切なこと」です。
目的はこちら。なんかもうちょっと良い言い方がないのかなと思いながら…
内容はこんな感じです。
こういった場で薬剤師が話をすることはあまりないので、まずは薬剤師の業務内容を簡単に紹介しました。その後に本題へ。
抗菌薬の話はどうしても入れたくて入れてみました。参加者からすれば興味のないことかもしれないですが、重要なことですので。でも、つかみのスライドは若干すべりました。
伊勢志摩サミットでも取り扱われたっていうことを伝えたら事の重要性が伝わるのかなと思ったのですが、ぽかーん…、でした。
対象者が高齢者だったこともあり、あまりピンときていないようでした。
一番盛り上がったのは誤飲の話ですね。子供じゃなくて高齢者の方です。PTPの誤飲や認知症による外用剤等の誤飲の話をしました。みなさん驚かれてました。
(諸々の事情でスライドの公開は控えておきますが、データは以下の消費者庁のものを使用しました。
「高齢者の誤飲・誤食事故に御注意ください!」
http://www.caa.go.jp/safety/pdf/150916kouhyou_1.pdf
また、グラフは以下のサイトを参考にしました。
「高齢者の誤飲・誤食が増加中…最も危ないのは薬の包装シート!?不慮の事故、そして「死」を招かないために、しておきたいことは何?|みんなの介護ニュース」
https://www.minnanokaigo.com/news/N77727829/)
あとは、残薬の話も比較的盛り上がりましたね。
よくある質問では、「ジェネリック医薬品とは何ですか?」「薬は他人に譲ってもよいですか?」「薬はどこに保管すればよいですか?」「薬に有効期限はありますか?」「処方箋に有効期限はありますか?」「食事を摂らなかったときは、薬を飲んではいけませんか?」「薬は水で飲まないといけませんか?」「錠剤やカプセルが大きいので、噛んだり、カプセルから中身を出して飲んでもいいですか?」についてお話ししました。
講演のあとは、質問コーナー。
皆さん色んな悩みがあるようで。勉強になりました。まあでもオープンな場であり、初対面の方ばかりなので抽象的な回答しかできないのが辛いですね。別の機会に、個人的にお話ししたい内容もありました。
ただ、こういった町に出ての講演というのは病院薬剤師より薬局薬剤師の方が向いている気がします。かかりつけ薬剤師のこととか、セルフメディケーションのこととか、病院薬剤師では話がしにくいので。町の中には薬局が2軒しかありませんので、どちらかに誘導することになってもいけませんので。あとは私が、「薬剤師に相談してください」って言ってもだいたい相談するのは薬局薬剤師ですし、「そんなことできない!」なんて言われる可能性もありますし。色々と気を遣うんですよね。。。
何だかんだ書きましたが、毎回本当に勉強になっています。こういった機会が頂けてありがたいです。
まだ今年のうちに同じテーマで何回か話をする機会もありそうですので、試行錯誤しながらやっていきたいと思います。
最後に、Slide Shareに同じような講座をされた方のスライドがありましたので、参考にさせていただきました。ありがとうございます!
薬との上手な付き合い方 薬剤師 古賀様
https://www.slideshare.net/kiyonet/ss-69512891
お薬との上手な付き合い方 天心堂梅崎薬局様
https://www.slideshare.net/tenshindo/ss-53759136