こんにちは!リンコ(@manabunoda)です!
第38回エビデンス展覧会(略して、エビテン!)の開催報告です。
今回の録音はこちらからどうぞ↓
久しぶりに途切れることなく配信できました!
今回のテーマは「運動療法」でした。
今回のメニューはこちら
まずは@リンコ
Diabetologia . 2014 Sep;57(9):1789-97.
PMID: 24996616
今回は2型糖尿病患者における運動療法として、有酸素運動(AET)、筋トレ(RT)、複合トレーニング(CT)のどれが優れているのかを検討した論文のメタ解析を取り上げました。
最初はRCTを読んでいたんですけど、結果にばらつきがあったのでメタ解析を取り上げることにしました。AETはランニング、RTはサーキットトレーニングを取り入れている論文が多かったように思います。
結果として、HbA1cおよび空腹時血糖値への効果はCT>AET>RTとなりました。
※1mmol/L=18mg/dL
偏らずにどちらの運動もした方がよいということのようですね。
サブ解析では、コレステロール値、血圧、体重への効果も検討してありましたが、いずれも有意差はなかったです。
表題はネットワークメタ解析になっていたのですが本文中にはその結果が見つけられず…で、よく読んでみると「supplementary material」の「ESM Table3」に結果が載ってました。メタ解析とほとんど同じ結果でしたね。
ちなみに、今回のスライドは「Canva」を使って作ってみました!
スライドデザインがたくさんあって楽しみながらスライド作成ができるのではないかと思います~
次は@程々な薬剤師
JAMA Cardiol . 2021 Aug 4;e212735.
PMID: 34347008
こちらは抵抗性高血圧に対する運動療法の効果を検討したRCTです。12週間の有酸素トレーニングと通常ケアを、単一盲検にて比較しております。
結果として、収縮期血圧に有意な低下が認められました。長期的な影響は不明ですが、さすがに悪い影響が出ることはないのかなと感じております。
ただキャス中にも話が出ていましたが、どうやって続けていくかというのは一つの課題ですね。インセンティブがあれば続くかもしれませんが、自分の問題ですからね…血圧が下がるというのが最大のインセンティブな気もします。
次は@猫になりたい薬剤師
Physical Activity Patterns and Mortality: The Weekend Warrior and Activity Bouts
Med Sci Sports Exerc . 2019 Jan;51(1):35-40.
PMID: 30138219
こちらは週の運動時間やその運動パターンの死亡率への影響を検討した観察研究です。
結果としては、中等度から高強度の身体活動が週37.5時間未満の非活動的集団と比較して、いずれの運動群でも死亡リスクが低下しておりました。どんな運動パターンでもさほど変わりがなかったのは意外でした。
個人的には週末のみ運動をしているので、それでも十分効果的かもしれないことが分かったので安心しました。
根本先生もおっしゃっておりましたが、やや効果が出過ぎている気もします。観察研究ですし、少し割り引いて考えないといけないのかもしれません。
@猫になりたい薬剤師のブログでの解説↓
次は@たけちゃん
ESC Heart Fail . 2020 Oct 9;7(6):4206-4212.
PMID: 33034157
こちらは太極拳の心不全に対する認知行動療法への効果を検討した論文です。
12週間の介入にて太極拳群では、自己効力感の向上がQOLと相関し、社会的支援とストレス対処能力の向上につながる傾向が見られております。
それほど体調に劇的な変化はないかもしれませんが、活動を通じてつながりができることなどが有用なのではないでしょうか。
太極拳に関しては色んなstudyがあって面白いですね。
@たけちゃんのブログでの解説↓
次は@にいやん
Middle East J Dig Dis . 2019 Oct;11(4):211-217.
- PMID: 31824624
こちらは笑いヨガのIBSへの有効性をセルトラリンや対症療法と比較したRCTです。
結果として、笑いヨガ群で対症療法群と比較してそれぞれのアウトカムに有効性が認められましたが、セルトラリン群との有意差はなかったようです。
IBSは精神面の関与が強いので、それが笑いヨガで和らぐようなイメージですかね。
笑いヨガはインド発祥のようですが、日本では「日本笑いヨガ協会」が普及活動をされているようですね。実は私の住む町でもこちらで学んだ「笑いヨガリーダー」が2名おりまして、彼らと一緒に笑いヨガをしたこともあります。また高齢者のサロンなどでも活動を行っているのですが、人気講座となっております。最初は違和感がありましたが、慣れてきたら楽しかったですね~
笑うことはストレス解消や気分転換になり、楽しい気分になりますから、すごくいいですよね。
JAGES(日本老年学的評価研究)ではいくつかの「笑い」に関する研究が報告されているので、それを紹介しておきます。
最後は@zuratomo4
Games Health J . 2021 Jun;10(3):158-164.
PMID: 33891508
@zuratomo4のゲームシリーズです!
今回はリングフィットアドベンチャーの腰痛への効果を検討したRCTです。
オジサンたちはリングフィットアドベンチャーのことをよく知らず…コメントで教えていただきました!
こんな感じです!
さて今回の研究では、リングフィットアドベンチャーを週1回40分行うことでVASスコアで大きな変化が認められましたが、鎮痛薬群ではあまりVASスコアに変化はなかったようです。ただし、群間比較はできていないようです。
対象者が少なく、群間比較もできておりませんが、ゲームの可能性をまた感じた論文でした。
今回zuratomo先生が紹介してくれた「Games for Health Journal」には様々なゲームに関する論文が投稿されているので、興味があればまた読んでみてください!
今回は以上になります!
参考になれば嬉しいです!
次回は10/20(水)22時より、「フリーテーマ」にて配信する予定です。
よろしければご視聴くださいませ!