リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2020.1)(急患センターでの抗インフルエンザ薬の吸入指導に思ったこと)

さて、今年も正月に急患センターで勤務しました。
今年はインフルエンザの流行と重なり、患者数がものすごく多く…
半分以上がインフルエンザと診断されていました。
 
抗インフルエンザ薬のメインの処方はラニナミビル(イナビル®)。
吸入指導って時間かかるんですよね。。。
それもあって、最後の方の患者さんは30分以上お待たせしてしまいました。
申し訳なかったなぁ。
 
その最中、ふと思いました。
もしこれがオセルタミビルがメインの処方だったら、と。
ラニナミビルの吸入指導は少なくとも2,3分はかかりますが、オセルタミビルなら数十秒。
1症例につき2分くらいは短縮ができたでしょう。
 
50症例くらいのイナビル投与があったので、全部で100分。
待ち時間は短縮できたでしょうし、薬剤師は2名ともは昼ご飯を食べれませんでしたので、食べれたかもしれません。
 
ラニナミビルとオセルタミビルで効果に差があればいいですが、ラニナミビル吸入の国内第3相における罹病期間への有効性はオセルタミビルと比較して非劣性でしたね。ラニナミビルは海外の第3相で失敗しているというのもありますが…
 
 
ラニナミビルのみの処方ならまだしも、今回は「お土産処方」とも考えられる、抗生剤を初めとする多くの処方が一緒にありました。であれば飲み薬でいいのに…
 
診察後も薬の準備ができるまで、インフルエンザと診断された患者は待合室でお待ちでした。しかしそこにはインフルエンザではない患者も多くいらっしゃいました。暴露の可能性を考えると、速やかに薬を渡し、帰っていただく必要があったように思います。インフルエンザと診断された患者でマスクをしていない人もいましたし…
 
モヤモヤしました。
 
そういえば、去年はこんなこと書いてましたね。


来年はどうなることやら…