リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2021.11)(「伝え方の処方せん」発売!!&患者指導で大切なこと)

こんにちは!リンコ(@manabunoda)です!


この度、原作/監修として参加させていただいた「伝え方の処方せん:服薬指導に困っていたら薬の妖精があらわれた」が発売となりました。油沼先生(@minddive_9)、児島先生(@Fizz_DI)、神田先生(@keisyukeblog)と苦労して作り上げた作品ですので、こうやって形となって大変うれしく思います。

 

f:id:gacharinco:20211114105523p:plainみなさんは服薬指導で自分の伝えたいことがうまく伝わらなかったことがありませんか?患者さんに誤解を与えてしまったことや、質問の受け答えに困ってしまったことはないですか?

私は数えきれないくらいの経験があります。患者さんは医療者の想像を超えることが時々ありますよね。

 

今回はそのような事例と対応策を油沼先生にマンガで描いていただきました。

漫画家さんってすごいですよね、ほんと。

 

この書籍では、薬剤師が患者の対応に困っていたら「ヤクシー」&「クッシー」が登場してアドバイスをくれるんです!

 

か・わ・い・い・!!

 

(以下、公開されているページです。)

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患者さんへの対応策は時間をかけて議論をしました。そして一つの"回答"を選択しました。ただ、あくまでこれは一例だと思っています。他にももっと上手な対応策があるかもしれません。参考にしていただき、自分だったらどうやって指導をするのか考えながら読み進めていただけるとよいと思いますし、よりよい解決策を思いつけば是非とも教えていただきたいと思います。

 

この書籍に携わらせてもらって改めて感じたのは、患者指導は薬剤師にとって重要な仕事だし、何より楽しいということですね。私自身は指導を含めて患者さんと話している時が一番業務の中で好きですし、ほんとに楽しいです。(ちなみに一番嫌いなのは鑑査です。いずれは機械にお願いしたく…)

 

せっかくなので患者指導のことについて少し書いていきたいと思います。

 

 

患者指導がうまくなるには3つのこと2つの力が重要だと思います。

  1. 十分な知識を持っていること
  2. うまくいかなかった時に反省すること
  3. 人から盗むこと
  4. 質問力
  5. 観察力

1.十分な知識を持っていること

当たり前のことですが、十分な知識がないと適切な指導ができませんし、知識に関しては勉強するしかありません。ただ、どんな質問が来るかはわかりませんので、初めは浅くていいのでできるだけ幅広く勉強する必要があると思います。勉強するときにはアウトプット、患者さんへの説明方法を意識しながら勉強すると上達がより早いのではないかと思います。実際に勉強したことが実際に指導で活かせると嬉しいんですよね。

 

2.うまくいかなかった時に反省すること

患者指導がうまくいかなかった時に放置していてはいつまでたってもうまくなりません。何事も同じですが、失敗から学べるとことは多いです。どうやったらうまく指導できたのか、しっかり反省して改善策を導き出し、次の指導に活かしていく必要があると思います。

 

3.人から盗むこと

指導方法や内容は自分のアイデアだけでは限界があります。是非周りの方々の指導を見聞きして盗んでほしいと思います。どんな尊敬できない上司でもそれなりに経験を重ねていますから、何か盗めるものがあるはずです(笑)。私もたくさん学び、盗みました。病院薬剤師は他の薬剤師の指導の様子を見る機会は少ないかもしれませんが、医師や看護師等が患者さんと話している様子を見る機会は多いと思います。そこにも必ず何かヒントがあると思います。常にアンテナを張って、盗むことを心掛けてほしいと思います。

 

4.質問力

同じような質問でも、質問のわずかな言い回しの違いによって患者さんの答えが変わってくることがあります。質問を変えれば患者さんの新たな問題点が浮き出てくるかもしれません。質問の種類をたくさん持っておくことは重要だと思いますし、それには意識的に言い回しを変えたり、違う角度から質問したりして、日々訓練することが重要かと思います。第6話で少し取り上げています。

 

5.観察力

患者さんをどんどん観察しましょう!何気ない仕草、間、表情なんかにコミュニケーションのヒントが隠れていることがあります。そこに悩みが隠れていることもあります。それを見逃さないようにしたいものです。

 

 

熱くなってしまいましたが、やはり患者指導は薬剤師にとって重要な業務です。知識以外にも重要な要素がたくさんありますので、少しでも上達するように常に努力を重ねていきたいですね。

 

 

さて最後になりましたが、本書を読んでいただいた皆さんが患者指導のことを考えたり、自分の指導を見直すきっかけになれば嬉しいです。

 

 

特典で、10冊買ってくれたら1回ヤクシーを呼べる券とか付ければよかったかな(笑)

 

 

けいしゅけ先生のブログでの紹介!


南山堂のホームページには、児島先生の書かれた序文が公開されておりますので、ぜひご覧ください!


 

 

☆☆☆2022年1月6日更新☆☆☆

「伝え方の処方せん」が電子書籍になりました!

医書.jp」より配信されております。

なお、「医書.jp」では「ちょっと立ち読み」からたくさんのページの立ち読みができますので、よろしければ一度ご覧になってみてください!(ただし5分限定ですが…)

 

 

 

今回は以上になります!

参考になれば嬉しいです!

 

 

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