こんにちは!リンコ(@manabunoda)です!
その月に気になった最新論文30本ほどのアブストラクトの要約し、論文を紹介していきます!
論文情報はSNSや各医学雑誌のメーリングリスト等を通じて入手しており、そこから個人的に気になった30件を選択します。
日本語訳は「DeepL翻訳」を参考(というかほぼコピペ…)にしております。
癌にはほとんど興味がないので、癌以外の分野の薬物治療の論文が中心になります。
【フリー】はフリーで全文が読める論文、【アブストのみ】はアブストラクトのみしか読めない論文となっております。
それぞれの論文にはpubmedのリンクを貼っております。
今回は2021年2月分を。61件取り上げております。
☆糖尿病関連
①「従来型のインスリンアスパルトと即効型のインスリンアスパルトとの有効性と安全性を比較したRCTのメタ解析(5試験;3試験が1型糖尿病を対象(n=1,963)、2件が2型糖尿病を対象(n=1,780))。結果としては、即効型の方がHbA1cの改善度は有意であった(MD -0.06%;95%CI:-0.10 to -0.02;I2=19%)。HbA1cの低下は、1型糖尿病でのみ統計的に有意であった(MD -0.08%;95%CI:-0.14 to -0.02;I2=47%)。また、速効型は食後1時間、2時間の血糖値の上昇を抑えた。食後早期の低血糖エピソードは即効型の方が多かったが、全体的な低血糖エピソードと夜間の低血糖エピソードは差がなかった。」
Diabet Med . 2021 Mar;38(3):e14515.
PMID: 33420727
【アブストのみ】
②「2型糖尿病を発症した高齢者被験者(70歳以上)を対象とし、インスリンおよび/またはSU剤を投与されながら、3か月連続してHbA1c値が7%未満の被験者(曝露者)を曝露者でない被験者とマッチング。重度の低血糖による入院、心血管および非心血管関連の死亡率について評価。対象者22,857名(被曝者27.5%、うち90.0%がSU剤を使用)のうち、追跡期間中に47.6%が死亡し、6.1%が重症低血糖症を発症した。非曝露者との比較では、曝露者の調整後HRは重度低血糖症で2.52(95%CI:2.23-2.84)、心血管死亡で0.98(95%CI:0.91-1.06)、非心血管死亡で1.05(95%CI:0.99-1.11)であった。重度の低血糖と死亡の予測因子としては、血糖値よりもSU剤とインスリンの使用のほうが関連性は高かった。」
Diabetes Care . 2021 Feb 4;dc200876.
PMID: 33541857
【アブストのみ】
③「2型糖尿病患者の血糖コントロール、心血管危険因子、酸化ストレスを改善するためのビタミンCの経口補給の有効性を検討したRCTのメタ解析(n=1,574;29試験)。主要アウトカムは、HbA1c、グルコース、コレステロール、トリグリセリド、および血圧(BP)とした。ビタミンCによって統計的・臨床的に有意に変化したアウトカムは、収縮期BP(平均差 -6.27;95%CI:-9.60 to -2.96mmHg)、拡張期BP(平均差 -3.77;95%CI:-6.13 to -1.42mmHg)、HbA1c(平均差 -0.54%;95%CI:-0.90 to -0.17)であった。」
Diabetes Care . 2021 Feb;44(2):618-630.
PMID: 33472962
【アブストのみ】
④「メトホルミンとDPP4iの併用療法による効果不十分な2型糖尿病患者に対して、SGLT-2阻害剤およびプラセボを追加しての効果を検討したRCTのメタ解析(n=1,661;6試験)。プラセボ群と比較して、SGLT-2i群においてHbA1c値(平均差 -0.7%;95%CI:-0.9 to -0.6)、空腹時血糖値(平均差 -1.70mmol/l;95%CI:-1.91 to -1.49)、体重(平均差 -1.76kg;95%CI:-2.04 to -1.48)、収縮期血圧(平均差 -3.6mmHg;95%CI:-4.8 to -2.4)、拡張期血圧(平均差 -1.5mmHg;95%CI:-2.4 to -0.6)が有意に低下した。性器真菌感染症(OR 7.37;95%CI:3.06-17.76)はSGLT-2i群でより多くみられたが、尿路感染症(OR 1.16;95%CI:0.63-2.13)、低血糖(OR 1.36;95%CI:0.61-3.04)、有害事象による中止率(OR 1.52;95%CI:0.78-2.97)については、両群間に有意な統計的差は認められなかった。」
Diabet Med . 2021 Feb;38(2):e14409.
PMID: 32979231
【アブストのみ】
⑤「メトホルミンによるコントロールが不十分な2型糖尿病患者において、デュラグルチド3.0mgおよび4.5mgと1.5mgの週1回投与のの有効性および安全性を比較したRCT(n=1,842;平均HbA1c:8.6%;平均BMI34.2)。36週時点で、デュラグルチド4.5mgは1.5mgと比較して優れたHbA1c低下効果を示した(-1.77 vs. -1.54%;推定治療差(ETD) -0.24%;P < 0.001)。デュラグルチド3.0mgのHbA1c低下効果は1.5mgと比較して優れていた(ETD -0.17%(P=0.003))。36週目の体重減少において、デュラグルチド4.5mgは1.5mgと比較して優れていた(-4.6 vs -3.0 kg;ETD -1.6 kg;P<0.001)。36週目までの一般的な有害事象は、悪心(1.5mg:13.4%、3mg:15.6%、4.5mg:16.4%)および嘔吐(1.5mg:5.6%、3mg:8.3%、4.5mg:9.3%)であった.」
Diabetes Care . 2021 Mar;44(3):765-773.
PMID: 33397768
【フリー】
⑥「日本の請求データベースを用い、SGLT-2阻害薬(n=11,364)とDPP-4阻害薬(n=9,035)およびビグアナイド系薬(n=10,359)とで尿路感染症リスクを検討。SGLT2阻害剤群とビグアナイド薬群を比較すると、SGLT2阻害剤群の粗HRは1.14(95%CI:1.05-1.24)、ITTにおけるHRは0.94(95%CI:0.86-1.03)、PPにおけるHRは0.90(95%CI:0.78-1.03)であった。またDPP-4阻害剤群とビグアナイド群の比較では、DPP-4阻害薬の粗HRが1.13(95%CI:1.04-1.23)、ITTにおけるHRが0.85(95%CI:0.77-0.94)、PPにおけるHRが0.83(95%CI:0.71-0.95)であった。」
Diabetes Obes Metab . 2021 Feb 19.
PMID: 33606891
【アブストのみ】
⑦「2型糖尿病患者におけるGLP-1RA注射剤の週1回投与と1日1回投与でのアドヒアランスを比較した試験のメタ解析(n=75,159;7試験)。メタ解析の結果、主要評価項目である非アドヒアランス(PDC80未満の患者の割合)は、GLP-1RAの週1回投与で1日1回投与と比較して非アドヒアランスのリスクを11%低下させた(リスク比 0.89;95%CI:0.83-0.95;I2=89%)。」
Int J Clin Pract . 2021 Feb 1;e14060.
PMID: 33527605
【アブストのみ】
☆抗凝固薬/抗血小板薬関連
⑧「TAVI後のアスピリン単剤とDAPTの比較を行った4805人の患者(アスピリン2258人、DAPT2547人)を含む11試験のメタ解析。アスピリン群はDAPT群と比較して、全原因出血(OR 0.41;95%CI:0.29~0.057)、大血管出血(OR 0.51;95%CI:0.34~0.77)、Valve Academic Research Consortium 2(VARC-2)の大出血(OR 0.50;95%CI:0.30~0.83)、VARC-2小出血(OR0.55;95%CI:0.31~0.97)、輸血の必要性(OR 0.39;95%CI:0.15~0.98)、主要な血管合併症(OR 0.41;95%CI:0.26~0.66)が有意に少なかった。また、VARC-2の生命を脅かす出血(OR 0.52;95%CI:0.25~1.07)、心筋梗塞(OR 0.79;95%CI:0.38~1.64)、TIA(OR 0.89;95%CI:0.12~6.44)、主要な脳卒中(OR 0.68;95%CI:0.43~1.08)、心血管死亡率(OR 0.81;95%CI:0.38~1.74)、全死亡率(OR 0.86;95%CI:0.63~1.16)の発生に有意な差はなかった。」
Am J Cardiol . 2021 Jan 15;S0002-9149(21)00045-X.
PMID: 33454348
【アブストのみ】
⑨「CKDの高齢者における一次予防のためのアスピリン(100mg/日)の有効性をプラセボと比較して検討した、ASPREE試験のサブ解析(CKDの基準:ベースライン時にeGFRが60mL/min/1.73m2未満、または尿中アルブミン/クレアチニン比が3mg/mmol以上のいずれか)。CKDを有する4758人とCKDを有しない13004人において、複合エンドポイント(認知症、持続的な身体障害、死亡)、主要な心血管有害事象、臨床的に重大な出血の発生率は、CKDを有しない人の約2倍であったが、認知症、永続的な身体障害または死亡、主要な心血管イベント、臨床的に重要な出血についてはおおむね同程度であった。」
Kidney Int . 2021 Feb;99(2):466-474.
PMID: 32920022
【アブストのみ】
⑩「エドキサバンの有効性と安全性のプロファイルを女性と男性で比較検討したENGAGE AF-TIMI 48試験のサブ解析。心房細動を有し、CHADS2スコアが2以上の患者21,105名(女性8040名)を,高用量のエドキサバンレジメン、低用量のエドキサバンレジメン、またはワルファリンのいずれかに無作為に割り付け。エドキサバンの高用量投与はワルファリン投与と比較して、脳卒中/全身性塞栓イベントのリスクは変わらず(女性:HR 0.87;95%CI:0.69-1.11、男性:HR 0.87;95%CI:0.71-1.06;P-interaction=0.97)、大出血のリスク(女性:HR 0.74;95%CI:0.59-0.92,男性:HR 0.84;95%CI:0.72-0.99;P-interaction=0.34)は男女ともに同程度に減少した。しかし、高用量のエドキサバンを投与した女性の方が男性よりも出血性脳卒中(HR 0.30;95%CI:0.15-0.59 vs HR 0.70;95%CI:0.46-1.06)、頭蓋内出血(HR 0.20;95%CI:0.10-0.39 vs HR 0.63;95%CI:0.44-0.89)、および生命を脅かすまたは致命的な出血(HR 0.25;95%CI:0.15-0.42 vs HR 0.72;95%CI:0.54-0.96)の減少率が高かった(各P-interaction<0.05)。」
Circulation . 2021 Feb 16;143(7):673-684.
PMID: 33587659
【フリー】
⑪「手術を受けた高齢者の股関節骨折患者において、受傷前の経口抗凝固薬(OAC)が手術までの時間(TTS)と全死亡率に及ぼす影響を検討した研究のメタ解析(n=39,446;34研究)。OACを使用している股関節骨折患者のTTSは、OACを使用していない患者に比べて13.7時間長く(95%CI:9.8~17.5)、これは入院から48時間を超えて手術を受ける確率が3倍高くなることを示す(OR 3.0;95%CI:2.1~4.3)。院内死亡率は、抗凝固剤投与患者で高かった(OR 1.4;95%CI:1.0~1.8)。DOAC を服用している患者と VKA を服用している患者との間で手術までの時間に統計的に有意な差はなかった。」
Effect of oral anticoagulant use on surgical delay and mortality in hip fracture
Bone Joint J . 2021 Feb;103-B(2):222-233.
PMID: 33517730
【アブストのみ】
⑫「脾静脈血栓症(SVT)への抗凝固薬の有効性を検討した研究のメタ解析(n=1,475;26試験(観察研究23件、RCT3件)。抗凝固薬群では、SVTの再開通が68%(95%CI:62~74;22試験;n=842)、SVTの進行が6%(95%CI;4~9;22試験;n=748)、VTEの再発が10%(95%CI:4~22;7試験;n=399)、大出血が6%(95%CI:4~10;18試験;n=785)、全死亡が9%(95%CI:6~14;17試験;n=787)であった。抗凝固薬群は、無治療群と比較してSVTの再開通率が高く(RR 3.19;95%CI:1.42-7.17)、血栓症の進行度(RR 0.28;95%CI:0.15-0.52)、大出血(RR 0.52;95%CI:0.28-0.97)、全死亡率(RR 0.42;95%CI:0.24-0.73)の低さと関連していた。」
Thromb Haemost . 2021 Feb 1.
PMID: 33525037
【アブストのみ】
⑬「12か月以上DOACを投与された非弁膜症性心房細動(NVAF)または心房粗動(AFL)の成人の出血リスクに体重や腎機能が影響するかどうかを検討した後ろ向きコホート研究。 解析対象となった233名の患者のうち、25名が出血イベントを経験した。出血した患者は、しなかった患者に比べて体重が10kg少なく(P=0.043)、HASBLEDスコアが高かった(P=0.003)。多変量ロジスティック回帰では、体重(P=0.048)、血清クレアチニン(SCr; P=0.027)、HASBLEDスコア(P=0.024)が出血の有意な予測因子となった。」
Ann Pharmacother . 2021 Feb 19;1060028021995201.
PMID: 33601914
【アブストのみ】
⑭「透析に移行した後期慢性腎臓病(CKD)患者において,心房細動(AF)の診断にてワルファリン使用の有効性と安全性を検討した後ろ向きコホート研究(n=22,771;平均年齢73.5歳;CHA2DS2-VAScスコアの平均5.7)。29.3%が追跡期間中にワルファリンの投与を開始。虚血性脳血管イベント、出血性イベント、死亡のハザード比(95%CI)は抗凝固療法を受けていない患者と比較してそれぞれ、1.23(95%CI:1.16~1.30)、1.36(95%CI:1.29~1.44)、0.94(95%CI:0.90~0.97)であった。」
JACC Clin Electrophysiol . 2020 Dec 14;6(13):1658-1668.
PMID: 33334444
【アブストのみ】
⑮「アジア人のがん関連VTE患者において、DOAC(n=529)と低分子ヘパリン(LMWH)であるエノキサパリン(n=580)の使用による血栓塞栓症の再発および出血のリスクを比較するために行われた台湾のコホート研究(n=1,109;女性52.1%;平均年齢66.0歳)。主要アウトカムである複合的なVTEの再発または大出血は、DOAC群14.1%、エノキサパリン群17.4%に発生した(加重HR 0.77;95%CI:0.56~1.07)。両群の12ヵ月後の追跡調査では、VTEの再発(HR 0.62;95%CI:0.39-1.01)および大出血(HR 0.80;95%CI:0.52-1.24)のリスクは同程度であった。しかし、DOACの服用はエノキサパリンの服用に比べて消化管出血のリスクが有意に低かった(1.9% vs 7.1%;HR 0.29;95%CI:0.15-0.59)。」
JAMA Netw Open . 2021 Feb 1;4(2):e2036304.
PMID: 33533929
【フリー】
☆循環器関連(抗凝固薬/抗血小板薬以外)
⑯「2型糖尿病および慢性腎不全(尿中Alb/CRE比:30〜5000mg/g、eGFR:25〜75mL/分/1.73m2)の患者を対象としたFinerenoneの心血管アウトカムへの影響をプラセボと比較したRCT(n=5,674;追跡期間の中央値2.6年)。Finerenoneはプラセボと比較して複合心血管アウトカム(心血管死、心筋梗塞、脳卒中、心不全による入院)のリスクを低下させた(HR 0.86;95%CI:0.75~0.99;CVDの既往歴のある患者のHR 0.85;95%CI:0.71-1.01)、CVDの既往歴のない患者のHR 0.86;95%CI:0.68-1.08)。高カリウム血症に起因する永久的な治療中止の発生率は低かった(CVD患者:Finerenone群2.3%、プラセボ群0.8%、CVDなしの患者:Finerenone群2.2%、プラセボ群1.0%)」
Finerenone and Cardiovascular Outcomes in Patients With Chronic Kidney Disease and Type 2 Diabetes
Circulation . 2021 Feb 9;143(6):540-552.
PMID: 33198491
【フリー】
⑰「降圧治療と特定の有害事象の関連を検討したRCTのメタ解析(n=280,638;58試験;追跡期間の中央値3年)。69%の試験ではバイアスのリスクが低かった。転倒と降圧治療との関連性を示すエビデンスは認められなかった(RR 1.05;95%CI:0.89~1.24)。降圧剤は、急性腎障害(RR 1.18;95%CI:1.01~1.3915試験)、高K血症(RR 1.89;95%CI:1.56~2.20;26試験)、低血圧(RR 1.97;95%CI:1.67~2.32;35試験)、失神(RR 1.28;95%CI:1.03~1.59;16試験)のリスク増加と関連していた。降圧治療は全死亡、心血管死、脳卒中のリスク低減と関連していたが心筋梗塞はそうでなかった。」
BMJ . 2021 Feb 10;372:n189.
PMID: 33568342
【フリー】
⑱「1993年、AMIと心不全を有する患者をラミプリルとプラセボに無作為に割り付けた(Acute Infarction Ramipril Efficacy:AIRE)試験の追跡調査(n=603;平均年齢64.7歳;男性75%)。マスキングされた試験治療期間は、ラミプリル(n=302)とプラセボ(n=301)でそれぞれ12.4ヵ月と13.4ヵ月であった。追跡期間(範囲0~29.6年)に応じて、平均寿命と延命効果(生存時間中央値の差)を推定。2019年4月9日までに全死因による死亡が発生したのはプラセボ群の88.4%、ラミプリル群91.1%であった。ラミプリル群とプラセボ群の間の延命効果は14.5カ月(95%CI:13.2~15.8)であった。ラミプリルによる寿命延長は,糖尿病(寿命差 32.1ヵ月 vs 5.0ヵ月)、AMIの既往(20.1ヵ月 vs 4.9ヵ月)、心不全の既往(19.5ヵ月 vs 4.9ヵ月)、高血圧(16.6ヵ月 vs 8.3ヵ月)、狭心症(16.2ヵ月 vs 5.0ヵ月)、65歳以上(11.3ヵ月 vs 5.7ヵ月)であった。」
Heart . 2021 Mar;107(5):389-395.
PMID: 33452123
【アブストのみ】
⑲「直近2~8週間にAMIに罹患した70~82歳の患者を対象に、1日1.8gの海洋性n-3系多価不飽和脂肪酸(n-3 PUFA;EPA 930mg および DHA 660mg)とプラセボ(コーン油)を標準治療に追加し、その有効性と安全性を検討したRCT(n=1,014;平均年齢75歳;女性29%;平均TG111.4±61.9mg/dL)。主要評価項目(2年後の非致死的AMI、予定外の血行再建術、脳卒中、全死亡、心不全による入院の複合)は、プラセボ群20.0%に対し、n-3 PUFA群21.4%に認められた(HR 1.08;95%CI:0.82-1.41)。副次評価項目である新規心房細動発症は、プラセボ群4.0%、n-3系PUFA群7.2%に認められた(HR 1.84;95%CI:0.98-3.45)。大出血は、n-3 PUFA 群10.7%、プラセボ群11.0%に発生した(P=0.87)。」
Circulation . 2021 Feb 9;143(6):528-539.
PMID: 33191772
【アブストのみ】
⑳「クラスII~IVの心不全で左室駆出率が40%以下の患者を、エンパグリフロジン(10mg/日)またはプラセボを投与する群に無作為に割り付け、糖尿病の有無による効果の差を検討。登録された3730例のうち、50%が糖尿病、34%が糖尿病予備軍(HbA1c:5.7~6.4%)、16%が正常血糖(HbA1c<5.7%)であった。エンパグリフロジンは糖尿病の有無にかかわらず、主要アウトカム(心血管死および心不全入院)のリスクを低下させた(糖尿病あり:HR 0.72;95%CI;0.60-0.87、糖尿病なし:HR 0.78;95%CI:0.64-0.97、P-interaction=0.57)。」
Circulation . 2021 Jan 26;143(4):337-349.
PMID: 33175585
【フリー】
㉑「ベースラインとしてMRAを服用しているかどうかで主要複合転帰(心血管死または心不全悪化のエピソード)への影響を検討した、HFrEF患者4,744名を対象に、プラセボまたはダパグリフロジン10mgを1日1回投与する群に無作為に割り付けたDAPA-HF試験のサブ解析。71%にMRAが投与されていた。プラセボと比較したダパグリフロジンの有効性は、MRAを服用している患者と服用していない患者で同等であった。主要評価項目のハザード比は、0.74(95%CI:0.63~0.87) vs 0.74(95%CI:0.57~0.95)であった(交互作用のp値=0.97)。」
JACC Heart Fail . 2021 Jan 28;S2213-1779(20)30704-6.
PMID: 33549554
【アブストのみ】
㉒「初めての虚血性脳卒中で入院した65歳以上の患者で入院前1年間にスタチンの処方がなかった患者を対象に、スタチンの脳卒中再発予防効果を検討した後ろ向きコホート研究。65歳以上の患者5,900人が対象、そのうち3157人が80歳以上であった。80歳以上の患者にスタチンを2年間処方した結果、複合エンドポイント(脳卒中の再発、心筋梗塞、心血管死亡)のリスクは(調整後HR 0.80;95%CI:0.62-1.02)、全死亡のリスクは(調整後HR 0.67;95%CI:0.57-0.80)となった。最初の2年間で23.9%の患者が死亡したことを補正すると、中央値3.9年の追跡期間中の主要アウトカムに対する治療必要数は64人、全死因死亡率は19人であった。
Stroke . 2021 Feb 10;STROKEAHA120030755.
PMID: 33563018
【フリー】
㉓「HFrEF患者へのダパグリフロジンの有効性を検討したDAPA-HF試験のサブ解析(n=4,744名;女性23.4%;平均年齢66.3歳)。ダパグリフロジンによる主要アウトカムである心血管死亡またはHF悪化の複合の減少は、ランダム化後28日目までに統計的に有意な効果が発現した(28日目のHR 0.51;95%CI:0.28-0.94)。」
JAMA Cardiol . 2021 Feb 17;e207585.
PMID: 33595593
【アブストのみ】
☆抗菌薬/感染症関連
㉔「イスラエルにおけるBNT162b2 mRNA Covid-19 ワクチンの有効性を検討するために、ワクチンを接種していない対照者と1:1の比率でマッチング(各群n=596,618)。1回目の接種後14~20日目および2回目の接種後7日以上経過した時点での研究結果に対するワクチンの有効性の推定値は以下の通りであった。無症候を含むCOVID-19感染(46%;95%CI:40~51 vs 92%;95%CI:88~95)、症状のあるCovid-19感染(57%;95%CI:50~63 vs 94%;95%CI:87~98)、入院(74%;95%CI:56~86 vs 87%;95%CI:55~100)、重症化(62%;95%CI:39~80 vs 92%;95%CI:75~100)。」
BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine in a Nationwide Mass Vaccination Setting
N Engl J Med . 2021 Feb 24.
PMID: 33626250
【アブストのみ】
㉕「ChAdOx1 nCoV-19(AZD1222)ワクチンの投与回数と投与間隔の影響を検討したRCTのメタ解析(n=17,178(ワクチン群n=8,597、プラセボ群n=8,581);4試験)。2回目の投与から 14日以上経過した全体のワクチン効果は 66.7%(95%CI:57.4~74.0)で、陽性者はChAdOx1 nCoV-19群1.0%、対照群2.9%であった。最初の21日間の除外後のCOVID-19による入院は、ChAdOx1 nCoV-19群では0件、対照群では15件であった。重篤な有害事象が発生したのは、ワクチン群0.9%、対照群1.1%であった。探索的解析の結果、ワクチン接種後22日目から90日目までの標準的なワクチンの単回接種後のワクチン効果は76.0%(59.3~85.9)であった。標準的な2回の投与を受けた被験者では、2回投与のブーストの間隔が長かった被験者(12週以上)(ワクチン有効率81.3%;95%CI:60.3-91.2)の方が、間隔が短かった被験者(6週未満)(ワクチン有効率 55.1%;95%CI:33.0-69.9)よりも有効性が高かった。これらの観察結果は、18~55歳の被験者において、12週間以上の間隔を置いた場合、6週間未満の間隔を置いた場合に比べて、結合抗体反応が2倍以上高かったという免疫原性データによって裏付けられた(幾何平均比(GMR) 2.32;95%CI:2.01-2.68)。」
Lancet . 2021 Feb 19;S0140-6736(21)00432-3.
PMID: 33617777
【フリー】
㉖「COVID-19の転帰へのACEI/ARBの使用の影響を検討した研究のメタ解析(n=12,601;11試験)。ACEI/ARBの使用は、全死亡リスクを増加させなかった(OR 0.52;95%CI:0.37~0.72)。13研究の12,848人の患者について、ACEI/ARBの使用は重症化のリスク増加とは関連していなかった(OR 0.68;95%CI:0.44~1.07;I2=95%)。」
Renin-angiotensin system blocker and outcomes of COVID-19: a systematic review and meta-analysis
Thorax . 2021 Jan 27;thoraxjnl-2020-215322.
PMID: 33504565
【フリー】
㉗「COVID-19へのアジスロマイシンの有効性を検討したRCT(n=7,763;平均年齢65.3歳;女性38%)(AZM群 n=2582、通常ケア群 n=5181)。AZM群22%と通常ケア群22%が28日以内に死亡した(RR 0.97;95%CI:0.87~1.07)。入院期間(中央値10日 vs 11日))、28日以内に生存して退院した患者の割合(RR 1.04;95%CI:0.98~1.10)に有意な差はみられなかった。」
Lancet . 2021 Feb 13;397(10274):605-612.
PMID: 33545096
【フリー】
㉘「COVID-19により酸素投与または人工呼吸器管理を受けている患者を対象としたトシリズマブ(8mg/kgの単回投与)(n=65)とプラセボ(標準治療群 n=64)の15日時点の臨床転帰を検討したRCT(n=129;平均年齢57歳;男性68%)。トシリズマブ群では28%、標準治療群では20%が15日目に人工呼吸を受けていたか死亡した(OR 1.54;95%CI:0.66~3.66)。15 日目に死亡したのは、標準治療群3%に対し、トシリズマブ群では17%であった(OR 6.42;95%CI:1.59~43.2)。有害事象はトシリズマブ群43%、標準治療群34%で報告された。」
BMJ . 2021 Jan 20;372:n84.
PMID: 33472855
【フリー】
㉙「COVID-19感染症を発症して入院した患者において、予防的な抗凝固療法を早期に開始することが死亡リスクの低下と関連するかどうかを評価した後ろ向きコホート研究。COVID-19で入院した4297例のうち84.4%が入院後24時間以内に予防的な抗凝固療法を受け、治療を受けた患者の99%以上(n=3600)がヘパリンまたはエノキサパリンの皮下投与を受けた。主要アウトカムである30日後の死亡率の累積発生率は、予防的抗凝固療法を受けた患者では14.3%(95%CI:13.1~15.5%)、受けなかった患者では18.7%(95%CI:15.1~22.9%)であり、予防的抗凝固療法を受けなかった患者と比較して、受けた患者は30日後の死亡リスクが27%減少した(HR 0.73;95%CI:0.66~0.81)。また、予防的な抗凝固療法の実施は、輸血を必要とする出血のリスク増加とは関連していなかった(HR 0.87;95%CI:0.71~1.05)。」
BMJ . 2021 Feb 11;372:n311.
PMID: 33574135
【フリー】
㉚「重症Covid-19肺炎で入院した患者を対象とし、プラセボ(n=144)と比較したトシリズマブ(8mg/kg)(n=294)の有効性を検討したRCT(n=438)。主要評価項目は28 日目の臨床状態で、1(退院または退院可能)から 7(死亡)までの順序尺度で評価。28日目の臨床状態の順序尺度の中央値はトシリズマブ群が1.0(95%CI:1.0~1.0)、プラセボ群が2.0(補助酸素なしの非 ICU 入院)(95%CI:1.0~4.0)であった(群間差 -1.0;95% CI:-2.5~0;van Elteren 検定による P=0.31)。28日目の死亡率はトシリズマブ群で19.7%、プラセボ群で19.4%であった(加重差 0.3%;95%CI:-7.6~8.2)。重篤な有害事象はトシリズマブ群では34.9%、プラセボ群では38.5%に発生した。」
Tocilizumab in Hospitalized Patients with Severe Covid-19 Pneumonia
N Engl J Med . 2021 Feb 25;NEJMoa2028700.
PMID: 33631066
【フリー】
㉛「重症のCOVID-19患者に対するIL-6拮抗薬の有効性を検討したRCT。集中治療室(ICU)で臓器補助を開始してから 24 時間以内の COVID-19 の成人患者を、トシリズマブ(8mg/kg)(n=353)、サリルマブ(400mg)(n=48)、または標準治療(対照)(n=402)に割り付け。主要評価項目は、呼吸器系および心血管系の臓器サポートが不要な日数で、院内死亡(-1の値が割り当てられる)と21日目までの臓器サポートが不要な日数を組み合わせた順序尺度で評価した。臓器サポートなしの日数の中央値は、トシリズマブ群で10(四分位範囲:-1~16)、サリルマブ群で11(四分位範:0~16)、対照群で0(四分位範囲:-1~15)であった。調整済み累積オッズ比の中央値は、対照群と比較してトシリズマブ群で1.64(95%CI:1.25~2.14)、サリルマブ群で1.76(95%CI:1.17~2.91)であり、対照群に対する優越性の事後確率はそれぞれ99.9%以上、99.5%以上であった。90日生存率の解析では、プールされたインターロイキン6受容体拮抗薬群で生存率の改善が認められ、対照群との比較におけるハザード比は1.61(95%CI:1.25~2.08)、優越性の事後確率は99.9%以上となった。」
Interleukin-6 Receptor Antagonists in Critically Ill Patients with Covid-19
N Engl J Med . 2021 Feb 25;NEJMoa2100433.
PMID: 33631065
【フリー】
㉜「COVID-19感染症患者への副腎皮質ステロイド投与の有効性を検討したRCTのメタ解析(n=7,692;5試験)。副腎皮質ステロイドを投与された患者の全体的な死亡率は、対照群の死亡率よりもわずかだが有意に低かった(26% vs 28%;RR 0.89;95%CI:0.82-0.96)。人工呼吸器が必要な患者のサブグループでは有益な効果が認められ(RR 0.85;95%CI:0.72-1.00;p=0.05;NNT=19)、酸素を必要としない患者のサブグループでは死亡率を増加させた(17% vs 13%;RR 1.23;95%CI:1.00-1.62;p=0.05;NNH=29)。副腎皮質ステロイドを投与された患者は、人工呼吸器が必要となるリスクが有意に低かった。」
J Cardiothorac Vasc Anesth . 2021 Feb;35(2):578-584.
PMID: 33298370
【フリー】
㉝「COVID-19患者への回復期血漿治療をプラセボまたは標準治療と比較したRCTのメタ解析(n=1,060;4試験)。回復期血漿による全死亡の要約リスク比(RR)は0.93(95%CI:0.63~1.38)、絶対的リスク差は-1.21%(95%CI:-5.29%~2.88%)であった。また、入院期間については要約ハザード比が1.17(95%CI:0.07~20.34)、人工呼吸器の使用については要約RRが0.76(95%CI:0.20~2.87;絶対リスク差 -2.56%;95%CI:-13.16%~8.05%)であった。」
JAMA . 2021 Feb 26.
PMID: 33635310
【フリー】
㉞「PPIの使用と市中関連のCDIのリスクを検討したコホート研究。3583件の市中関連CDIエピソードが同定され、そのうち964件は現在のPPI使用中に、324件は治療中止後0~6カ月に、123件は治療中止後6~12カ月に、2172件はPPIを使用していない期間に発生していた。PPIの使用と非使用を比較した調整済みIRRは2.03(95%CI:1.74~2.36)であった。リスクの増加は他の期間でも高く、使用後0~6ヵ月で1.54(95%CI:1.31~1.80)、6~12ヵ月で1.24(95%CI:1.00~1.53)であった。」
Proton-Pump Inhibitor Use and the Risk of Community-Associated Clostridium difficile Infection
Clin Infect Dis . 2021 Feb 25;ciaa1857.
PMID: 33629099
【フリー】
㉟「1997年から2019年までの個別症例安全性報告(ICSR)のWHOグローバルデータベースであるVigiBaseを用い、他のバンコマイシンベースのレジメンと比較して、バンコマイシンとピペラシリンの併用によるAKIのリスクが増加するかどうかを検討したコホート研究。53,701件のICSがデータベースに登録されており、そのうちAKIの報告は11.2%で、そのうちバンコマイシン/ピペラシリンで15.4%、バンコマイシン/セフェピムで(5.6%)、バンコマイシン/メロペネムで197件(3.7%)が報告された。AKI の報告OR(ROR)は、バンコマイシン/ピペラシリンで 2.6(95%CI:2.4~2.8)、バンコマイシン/セフェピムで2.5(95%CI:2.2~2.9)、バンコマイシン/メロペネムで0.5(95%CI:0.4~0.6)であった。」
J Antimicrob Chemother . 2021 Feb 1;dkab003.
PMID: 33617641
【フリー】
㊱「2015年から2017年の間に日本の歯科医師の抗菌薬使用量(AMU)の調査。住民1,000人あたりの1日あたりの定義された投与量(DID)として定量化。歯科医が処方したAMUのDID値は、2015年が1.23、2016年が1.22、2017年が1.21であり、セファロスポリンが最も多く処方された抗菌薬であった(全抗菌薬の60%以上)。」
PLoS One . 2020 Dec 28;15(12):e0244521.
PMID: 33370390
【フリー】
㊲「韓国におけるHPVワクチンと重篤な有害事象の関連を検討したコホート研究。2017年に予防接種を受けた11~14歳の女子で、HPVワクチンを接種していた382,020人、HPVワクチンを接種していなかった59,379人の計441,399人を対象とした。33件の重篤な有害事象のうち、片頭痛ではリスクの増加が認められた(10万人年あたりの発生率 1235.0 vs 920.9、調整後の発生率比 1.11;95%CI:1.02~1.22)が、橋本甲状腺炎(52.7 vs 36.3;調整後の発生率比 1.24;95%CI:0.78~1.94)、および関節リウマチ(168.1 vs 145.4;調整後の発生率比 0.99;95%CI:0.79~1.25)等の他の症状は関連しなかった。」
BMJ . 2021 Jan 29;372:m4931.
PMID: 33514507
【フリー】
㊳「UTIにおける抗生物質の予防投与を受けた高齢者(66歳以上)と、抗生物質による治療を受けたが予防投与を受けなかった尿培養陽性患者において予防抗菌薬の安全性と有効性を検討したマッチドコホート研究(1:10)。予防投与患者4.7%、対照群3.6%がUTI、敗血症、または血流感染症のためにED訪問または入院を必要とした(HR 1.33;95%CI:1.12~1.57)。耐性菌発現(HR 1.31;95%CI:1.18~1.44)および特定の予防薬に対する耐性獲得(HR 2.01;95%CI:1.80~2.24)は予防薬を投与された患者で高かった。また、C. difficile(HR 1.56;95%CI:1.05~2.23)および一般薬物の有害事象(HR 1.62;95%CI:1.11~2.29)のリスクは予防投与を受けた患者で高かった。」
The Benefits and Harms of Antibiotic Prophylaxis for Urinary Tract Infection in Older Adults
Clin Infect Dis . 2021 Feb 17;ciab116.
PMID: 33595621
【フリー】
㊴「侵襲性アスペルギルス症の一次治療におけるポサコナゾールのボリコナゾールに対する非劣性を評価することを目的としたRCT。12週間以内の侵襲性アスペルギルス症の一次治療において、ポサコナゾール(ポサコナゾール300mgを1日2回ivまたはpoした後、300mgを1日1回2~84日目に投与)(n=288)とボリコナゾール(6mg/kgを1日2回ivまたは300mgをpoした後、4mg/kgを1日2回2~84日目にivまたは200mgをpo)(n=287)に割り付け。42日目までの死亡率は、ITT解析ではポサコナゾール群で15%、ボリコナゾール群で21%であった(治療効果の差 -5.3%;95%CI:-11.6~1.0)、FASでは、ポサコナゾール群19%(31/163)、ボリコナゾール群19%(32/171)(治療差 0.3%;95%CI:-8.2~8.8)であった。ITT解析における治療関連有害事象率の全発生率はポサコナゾールが30%、ボリコナゾールが40%だった(治療差 -10.2%;95%CI:-17.9~-2.4)。」
Lancet . 2021 Feb 6;397(10273):499-509.
PMID: 33549194
【アブストのみ】
㊵「憩室炎の外来診療におけるMNZ+キノロンの併用とAMPC/CVAの有効性と安全性を検討した後ろ向きコホート研究(2つのコホート)。MarketScanのコホートでは、MNZ+キノロン(n=106,361)とAMPC/CVA(n=13,160)が含まれ、1年間の入院リスク(リスク差 0.1%;95%CI:-0.3~0.6)、1年間の緊急手術リスク(リスク差 0.0%;95%CI:-0.1~0.1)、3年間の選択的手術リスク(リスク差 0.2%;95%CI:-0.3~0.7)、1年間のCDIリスク(リスク差 0.0%;95%CI:-0.1~0.1)で差はなかった。メディケアのコホートではMNZ+キノロン(n=17,639)とAMPC/CVA(n=2,709)が含まれ、1年後の入院リスク(リスク差 0.1%;95%CI:-0.7~0.9)、1年後の緊急手術リスク(リスク差 -0.2%;95%CI:-0.6~0.1)、3年後の選択的手術リスク(リスク差 -0.3%;95%CI:-1.1~0.4)で差はなかったが、1年間のCDIリスクはMNZ+キノロン群の方が高かった(リスク差 0.6%;95%CI:0.2~1.0)。」
Ann Intern Med . 2021 Feb 23.
PMID: 33617725
【アブストのみ】
☆その他
㊶「軽度認知障害(MCI)を有する高齢者の術後せん妄(POD)に対するデクスメデトミジン(n=30;麻酔導入前に0.5μg/kgのデクスメデトミジンを10分以上かけて負荷投与した後、手術終了30分前まで0.4μg/kg/hを持続的に注入)の効果をプラセボ(n=30)と比較し評価することを目的としたRCT。PODは、プラセボ群で33.3%、デクスメデトミジン群で10%に発生した(OR 0.222;95%CI:0.054-0.914)。」
Int J Geriatr Psychiatry . 2021 Jan;36(1):143-151.
PMID: 33411362
【アブストのみ】
㊷「65歳以上の入院中または最近退院した成人の病院再入院を予防するための薬物レビュー介入の有効性を評価する、RCTのネットワークメタ解析。30日以内の全原因病院再入院(n=7,318;11試験)は、投薬レビューと(a)薬物調整および患者教育(RR 0.45;95%CI:0.26-0.80)、および(b)薬物調整、患者教育、専門家による教育および移行期のケア(RR 0.64;95%CI:0.49-0.84)の組み合わせは、通常のケアと比較して病院再入院のリスクを低下させることと関連していた。薬物療法の見直しだけでは、病院での再入院に有意な影響はなかった(RR 1.06;95%CI:0.45-2.51)。全原因の病院再入院(n=11,677;24試験)は、投薬レビューに薬物調整、患者教育、専門家教育、移行期のケアを組み合わせることで、通常のケアと比較して、病院での再入院が減少した(RR 0.82;95%CI:0.74-0.91)。」
Medication review interventions to reduce hospital readmissions in older people
J Am Geriatr Soc . 2021 Feb 12.
PMID: 33576506
【フリー】
㊸「66歳以上の施設入所認知症患者を対象とし、コリンエステラーゼとβブロッカーの併用による転倒リスクを検討したコホート内症例対象研究(n=19,060)。β遮断薬を使用した転倒関連傷害による入院(救急部受診または急性期入院)があった認知症患者と非服用患者とをマッチング(各症例 n=3,038。過去90日間のChEIへの曝露は、症例947名(31.2%)、対照940名(30.9%)であった。多変量モデルでは、β遮断薬を調剤された認知症患者の転倒関連傷害による入院とChEIへの曝露歴との間に関連は認められなかった(調整OR 0.96;95%CI:0.85-1.08)。」
J Am Geriatr Soc . 2020 Nov;68(11):2516-2524.
PMID: 33460072
【アブストのみ】
㊹「便秘のあるパーキンソン病患者(n=72)を対象に整腸剤の効果を検討したRCT。プロバイオティクスカプセル(n=34)とプラセボ(n=38)に割り付け4週間追跡。プロバイオティクス投与群では平均自然排便回数(SBM)が週1.0±1.2増加したが、プラセボ群では週0.3±1.0減少した(平均差 1.3;95%CI:0.8-1.8)。また、便の硬さ(p=0.009)、便秘に関するQOL(p=0.001)などについても有意な改善が見られた。治療群では、65.6%が介入に満足していると回答したのに対し、プラセボ群では21.6%にとどまった(p<0.001)。」
Probiotics for Constipation in Parkinson Disease: A Randomized Placebo-Controlled Study
Neurology . 2021 Feb 2;96(5):e772-e782.
PMID: 33046607
【アブストのみ】
㊺「診察前5日以内に少なくとも1回の無防備な性交後に緊急避妊を希望し、緊急避妊具(IUD)の装着に同意した女性を対象とし、銅製IUD(n=321)とレボノルゲストレルIUD(n=317)の緊急避妊への効果を検討したRCT。妊娠率はレボノルゲストレル群で1/317(0.3%;95%:0.01~1.7)、銅製IUD群で0/321(0%;95%CI:0~1.1)(絶対差 0.3%;95%CI:-0.9~1.8)。IUD装着後1ヶ月以内に医療機関を受診した有害事象は、レボノルゲストレルIUD群では5.2%、銅製IUD群では4.9%に発生した。」
Levonorgestrel vs. Copper Intrauterine Devices for Emergency Contraception
N Engl J Med . 2021 Jan 28;384(4):335-344.
PMID: 33503342
【アブストのみ】
㊻「成人の肥満症患者(BMI30以上)を対象に、生活習慣介入の補助として週1回の2.4mgのセマグルチドで体重減少を達成できるかどうかを検討したRCT(n=1,961)。ベースラインから68週目までの体重変化の平均値は、セマグルチド群が-14.9%であったのに対し、プラセボ群は-2.4%であり、推定治療効果差は-12.4%であった(95%CI:-13.4 to -11.5)。セマグルチド群はプラセボ群よりも多くの被験者が、68 週目に 5%以上(86.4% vs 31.5%)、10%以上(69.1% vs 12.0%)、15%以上(50.5% vs 4.9%)の体重減少を達成した(すべて P<0.001)。ベースラインから68週目までの体重の変化は、セマグルチド群で-15.3kgであったのに対し、プラセボ群では-2.6kgであった(推定治療差 -12.7kg;95%CI:-13.7 to -11.7)。消化器系イベントにより治療を中止した被験者は、プラセボ群よりもセマグルチド群の方が多かった(4.5% vs 0.8%)。」
Once-Weekly Semaglutide in Adults with Overweight or Obesity
N Engl J Med . 2021 Feb 10.
PMID: 33567185
【アブストのみ】
㊼「糖尿病性末梢神経障害(DPN)への薬物療法の有効性と安全性を検討したネットワークメタ解析(n=7,877;43件試験)。50%の痛みの軽減について、デュロキセチン vs プラセボ(OR 2.50;95%CI:1.62-3.91)、ミロガバリン vs プラセボ(OR 3.25;95%CI:1.16-9.35)、プレガバリン vs プラセボ(OR 2.33;95%CI:1.69-3.27)、デュロキセチン vs カルバマゼピン(OR 3.37;95%CI:1.07-10.90)、ミロガバリン vs カルバマゼピン(OR 4.39;95%CI:1.01-19.63)、ミロガバリン vs ラモトリギン(OR 4. 05;95%CI:1.07-15.77)、プレガバリン vs ラモトリギン(OR 2.90;95%CI:1.19-7.22)、プレガバリン vs ノルトリプチリン(OR 4.10:95%CI:1.13-5.28)で統計学的に有意な治療効果の差が報告された。」
Pain Physician . 2021 Jan;24(1):E1-E14.
PMID: 33400429
【フリー】
㊽「慢性腰痛(CLBP)に対するオピオイド鎮痛薬の有効性と安全性を検討したRCTのネットワークメタ解析(n=8,420;23試験)。30%の痛みの軽減では、オキシモルフォン(OR 5.36;95%CI:1.02-30.3)、トラマドールとアセトアミノフェンの併用(OR 2.37;95%CrI:1.08-5.17)、ブプレノルフィン(OR 2.29;95%CI:1.05-5.07)が、プラセボと比較して統計的に有意な効果を示した。50%の痛みの軽減では、ブプレノルフィン(OR 2.38;95%CI:1.08-5.24)、オキシモルフォン(OR 5.10;95%CI:1.31-20.41)、トラマドールとアセトアミノフェン(OR 2.11;95%CI:1.07-4.21)で統計的に有意な差が認められた。」
Pain Physician . 2021 Jan;24(1):73-82.
PMID: 33400430
【フリー】
㊾「腰痛や首の痛み、坐骨神経痛、変形性股関節症や変形性膝関節症の患者を対象に、種々の抗うつ薬とプラセボの有効性または安全性を比較したRCTのメタ解析(n=5,318;33試験)。痛みと障害のスコアは、0(痛みや障害がない)から100(最悪の痛みや障害がある)の尺度に変換。中程度の確実性のエビデンスでは、SNRIが3~13週目に腰痛を軽減することが示され(平均差 -5.30;95%CI:-7.31 to -3.30)、確実性の低いエビデンスでは、SNRIが3~13週目に変形性関節症の痛みを軽減することが示された(平均差 -9.72:95%CI:-12.75 to -6.69)。非常に確実性の低いエビデンスでは、SNRIが2週間以下で坐骨神経痛を軽減した(平均差 -18.60;-95%CI:31.87 to -5.33)が、3~13週間では軽減しなかった(平均差 -17.50;95%CI:-42.90 to 7.89)。低~非常に低い確実性のエビデンスによると、三環系抗うつ薬(TCA)は2週間以下では坐骨神経痛を軽減しなかったが(平均差 -7.55;95%CI:-18.25 to 3.15)、3~13週間では軽減した(平均差 -15.95;95%CI:-31.52 to -0.39)、3~12ヶ月では軽減した(平均差 -27.0;95%CI:-36.11 to -17.89)。中程度の確実性のあるエビデンスでは、SNRIは3~13週間で腰痛による障害を軽減し(平均差 -3.55;95%CI:-5.22 to -1.88)、2週間以下で変形性関節症による障害を軽減した(平均差 -5.10;95%CI:-7.31 to -2.89)が、3~13週間では確実性の低いエビデンスであった(平均差 -6.07;95%CI:-8.13 to -4.02)。TCAと他の抗うつ薬は、腰痛による痛みや障害を軽減しなかった。」
BMJ . 2021 Jan 20;372:m4825.
PMID: 33472813
【フリー】
㊿「術前のトラネキサム酸(TXA)単回投与の手術出血に対する有効性と安全性に関する研究のメタ解析(57試験)。すべての外科専門分野(n=5,698)において、周術期の推定出血量はTXAを投与された患者の方が少なく、その標準平均差は-153.33 mL(95%CI:-187.79 to -118.87)だった。全体として、TXAを使用した手術患者は輸血のオッズが72%減少した(OR 0.28;95%CI:0.22-0.36)。最も頻繁に使用されたTXAの用量は15mg/kgだった。静脈血栓塞栓症イベントの発生率はTXA群と対照群で差がなかった。」
A Single Preoperative Dose of Tranexamic Acid Reduces Perioperative Blood Loss: A Meta-analysis
Ann Surg . 2021 Jan 1;273(1):75-81.
PMID: 32224739
【アブストのみ】
51「ドンペリドンと心臓突然死および心室性不整脈のリスクを検討した研究のメタ解析(8試験(6つの症例対象研究、1つのケースクロスオーバー試験、1つの後ろ向きコホート研究))。メタ解析の結果、ドンペリドンは非使用時と比較して、複合エンドポイントである心臓突然死または心室性不整脈のリスク増加と関連していた(調整OR 1.69;95%CI:1.46-1.95;I2=0%)。」
Br J Clin Pharmacol . 2021 Jan 13.
PMID: 33439512
【アブストのみ】
52「妊娠第1期のドンペリドンおよびメトクロプラミドの胎児への影響を検討したコホート研究。妊娠第1期にドンペリドン(n=519)、非催奇形性薬物(対照;n=1,673)、またはメトクロプラミド(n=241)を服用した女性から生まれた乳児の大奇形発生率を算出した。大奇形の発生率は、ドンペリドン群で2.9%(95%CI:1.6-4.8)、対照群で1.7%(95%CI:1.1-2.5)、メトクロプラミド群で3.6%(95%CI:1.6-6.9)であり、調整後の多変量ロジスティック回帰分析では、対照群とドンペリドン群(調整後OR 1.86;95%CI:0.73~4.70)、対照群とメトクロプラミド群(調整後OR 2.20;95%CI:0.69~6.98)の間に発生率の有意な差は認められなかった。」
Pregnancy outcome after first trimester exposure to domperidone-An observational cohort study
J Obstet Gynaecol Res . 2021 Feb 25.
PMID: 33631840
【フリー】
53「妊娠中のマクロライド系抗生物質の使用と主要な先天性障害のリスクとの関連性を検討したコホート試験。1,192,539例の生児妊娠のうち、マクロライド系薬剤を使用した妊娠(13,019例)と、ペニシリンを使用した妊娠、妊娠前にマクロライドを使用したことがある妊娠、抗生物質を使用していない妊娠をマッチングし、それぞれのリスクを評価。妊娠中にマクロライドを使用した女性から457名(37.0名/1,000妊娠)の乳児が重篤な先天性欠損症を持って生まれたのに対し、ペニシリンを使用した女性からは481名の乳児(1,000妊娠あたり37.0名)が生まれた(RR 0.95;95%CI:0.84~1.08;絶対リスク差 -1.8名/1000妊娠(95%CI:-6.4~2.7)。また、マクロライド系薬剤を妊娠前に使用した女性と比較して、重大な先天性欠損症のリスクは有意に増加せず(RR 1.00;95%CI:0.88~1.14;-0.1名/1,000妊娠(95%CI:-4.8~4.7)、抗生物質を使用しなかった女性と比較しても同様であった(RR 1.05;95%CI:0.95~1.17;絶対リスク差 1.8名/1,000妊娠;95%CI:-1.7~5.3)。」
BMJ . 2021 Feb 10;372:n107.
PMID: 33568349
【フリー】
54「潜在性甲状腺機能低下症の高齢者(65歳以上)における抑うつ症状の発現に対するレボチロキシンの効果を評価したRCT(n=427;平均年齢74.52歳;女性56%)。主要アウトカムはGeriatric Depression Scale(GDS-15)で測定した12カ月後の抑うつ症状スコアで、スコアが高いほど抑うつ症状が強いことを示した(臨床的に重要な最小差=2)。TSHの平均値は、レボチロキシン群でベースライン時の6.57mIU/Lから12カ月後には3.83mIU/Lに減少し、プラセボ群では6.55mIU/Lから5.91mIU/Lに減少した。ベースライン時のGDS-15スコアの平均値は、レボチロキシン群で1.26、プラセボ群で0.96であった。12ヵ月後のGDS-15スコアの平均値(SD)は、レボチロキシン群で1.39(2.13)、プラセボ群で1.07(1.67)で、調整後のグループ間差はレボチロキシン対プラセボで0.15(95%CI:-0.15 - 0.46)だった。」
JAMA Netw Open . 2021 Feb 1;4(2):e2036645.
PMID: 33566107
【フリー】
55「HIF-PH阻害薬であるロキサデュスタットの有効性と安全性を検討した第3相RCT(n=2,781;ロキサデュスタット群n=1,393、プラセボ群n=1,388、ベースラインのHb値:9.1g/dl)。主要評価項目は28~52週目の平均Hb値のベースラインからの変化量であった。ベースラインからのHbの平均変化量は、ロキサデュスタット群が1.75 g/dl(95%CI:1.68~1.81)であったのに対し、プラセボ群は0.40 g/dl(95%CI:0.33~0.4)であった(P<0.001)。ロキサデュスタットは赤血球輸血のリスクを 63%減少させた(HR 0.37;95%CI:0.30~0.44)。ロキサデュスタットとプラセボでそれぞれ最も多かった有害事象は、ESKD(21.0% vs 20.5%)、尿路感染症(12.8% vs 8.0%)、肺炎(11.9% vs 9.4%)、高血圧(11.5% vs 9.1%)であった。」
J Am Soc Nephrol . 2021 Mar;32(3):737-755.
PMID: 33568383
【アブストのみ】
56「CKD患者における下剤とK以上の関連を評価した後ろ向きコホート研究。ESKDに移行した36,116人の米国退役軍人を対象とし、透析導入前の1年間にコホート内で319,219回のカリウム測定がなされ、そのうち4.0%が低カリウム血症、5.0%が高カリウム血症であった。多変量解析の結果、下剤の使用は不使用と比較して高カリウム血症のリスクの低下と有意に関連したが(aOR 0.79;95%CI:0.76~0.84)、低カリウム血症のリスクとは関連しなかった(aOR 1.01;95%CI:0.95~1.07)。」
Laxative Use and Risk of Dyskalemia in Patients with Advanced CKD Transitioning to Dialysis
J Am Soc Nephrol . 2021 Feb 5;ASN.2020081120.
PMID: 33547216
【アブストのみ】
57「PPIとNSAIDまたは抗生物質(ペニシリン系、マクロライド系、セファロスポリン系、フルオロキノロン系)との併用がAKIのリスク増加と関連するかどうかを評価することを目的としたコホート内症例対象研究(n=219 082;平均年齢45歳;女性44%)。平均2.4年の追跡期間中に、317例のAKIが確認された(発生率6.1/10,000人年)。現在のPPI使用は、過去のPPI使用と比較してAKIのリスクが高かった(OR 4.09;95%CI:3.09~5.44)。PPIとNSAIDs、セファロスポリン、フルオロキノロンを併用している場合のAKIの未調整ORは、PPIのみを併用している場合と比較して、それぞれ3.92(95%CI;2.40~6.52)、2.57(95%CI:1.43~4.62)、3.08(95%CI:1.50~6.38)となった。」
BMJ Open . 2021 Feb 15;11(2):e041543.
PMID: 33589451
【フリー】
58「気分障害の診断を受けた10~24歳の若者における大麻使用障害(CUD)と自傷行為、自殺、および全死亡リスクとの関連を検討した後ろ向きコホート研究(n=204,780;女性65.0%;診断時の平均年齢は17.2歳)。大麻使用障害は気分障害のある青少年の10.3%に認められ、年齢の高さ(14~18歳 vs 10~13歳:調整後リスク比(ARR) 9.35;95%CI:8.57~10.19、19~24歳 vs 10~13歳:ARR 11.22;95%CI:10.27-12.26)、男性(ARR 1.79;95%CI:1.74-1.84)、黒人(ARR 1.39;95%CI:1.35-1.44)、双極性障害またはその他の気分障害(双極性障害:ARR 1.24;95%CI:1.21-1.29、その他の気分障害:ARR 1.20;95%CI:1.15-1.25)、自傷行為の既往(ARR 1.66;95%CI:1.52-1.82)、精神科外来受診の既往(ARR 1.26;95%CI:1.22-1.30)、精神科入院の既往(ARR 1.66;95%CI:1.57-1.76)、精神科救急外来受診の既往(ARR 1.54;95%CI:1.47-1.61)と有意に関連していた。大麻使用障害は、非致死的な自傷行為(調整済みハザード比(aHR) 3.28;95%CI:55-4.22)および全死亡(aHR 1.59;95%CI:1.13-2.24)と有意に関連しており、これには不慮の過量摂取による死亡(aHR 2.40;95%CI:1.39-4.16)および殺人(aHR 3.23;95%CI:1.22-8.59)が含まれていた。」
Association of Cannabis Use With Self-harm and Mortality Risk Among Youths With Mood Disorders
JAMA Pediatr . 2021 Jan 19;e205494.
PMID: 33464286
【アブストのみ】
59「フランスの毒物管理センター(PCC)の全国データベースを利用した、アルコールベースの手指消毒剤(ABHS)による小児の眼球曝露の疫学的傾向の調査。2020年4月1日から8月24日の間に報告されたABHSの小児の目の曝露症例は、2019年の同時期と比較して7倍多かった(9.9% vs 1.3%;差 8.6%;95%CI:7.4~9.9)。ABHS曝露による眼科病院への入院も同時期に増加した(2020年は男児10名を含む16名;平均年齢3.5歳;、2019年には16カ月の男児1名)。そのうち8人が角膜および/または結膜の潰瘍を呈し、そのうち6人は角膜表面の50%以上を侵していた。2例は羊膜移植を要した。」
Pediatric Eye Injuries by Hydroalcoholic Gel in the Context of the Coronavirus Disease 2019 Pandemic
JAMA Ophthalmol . 2021 Jan 21;e206346.
PMID: 33475712
【フリー】
60「筋肉の症状のために最近スタチンの治療を中止した、または中止を検討している200名を対象に、スタチン治療の筋肉症状への影響を検討したn-of-1試験。参加者は、アトルバスタチン20mgを1日1回投与するか、プラセボを投与する二重盲検の治療期間(各2カ月)を6回繰り返す方法に無作為に割り付けられ、各治療期間の終了時に、筋肉の症状を視覚的アナログスケール(0~10)で評価した。 151名の参加者が、少なくとも1回のスタチン投与期間と1回のプラセボ投与期間の症状スコアを提供し、一次解析に含まれた。スタチン投与期間とプラセボ投与期間で、筋肉の症状スコアに差は認められなかった(平均差:スタチン-プラセボ -0.11;95%CI:-0.36~0.14)。耐えられない筋肉の症状による中止は、スタチン投与期間では9%、プラセボ投与期間では7%であった。試験終了者の3分の2が、スタチンによる長期治療を再開することを報告した。」
Statin treatment and muscle symptoms: series of randomised, placebo controlled n-of-1 trials
BMJ . 2021 Feb 24;372:n135.
PMID: 33627334
【フリー】
61「片頭痛治療におけるセレコキシブ経口液であるDFN-15(n=243;120mg)とプラセボ(n=248)の有効性と安全性を比較したRCT(n=491;87%女性;平均年齢41歳)。ベースラインの痛みの強さは、17.2%の患者が軽度、58.4%が中等度、22.9%が重度であった。投与後2時間の時点で、痛みの消失率(46.2% vs 31.1%;p≦0.001)および最も煩わしい症状の消失率(63.4% vs 50.0%;p=0.010)においてDFN-15はプラセボより優れていた。治療上の有害事象(TEAE)は7.1%の患者に発生した(DFN-15:6.1% vs プラセボ:8.0%)。試験薬に関連したTEAEは、5.1%の患者(DFN-15:4.5% vs プラセボ:5.6%)に発生し、吐き気(1%)と味覚障害(0.8%)が最も多かった。」
J Pain Res . 2021 Feb 25;14:549-560.
PMID: 33658842
【フリー】
今回は以上になります!
参考になれば嬉しいです!