リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

個人的に気になった最新論文約30選の要約(2020.8)

こんにちは!リンコ(@manabunoda)です!

 

その月に気になった最新論文30本ほどのアブストラクトの要約し、論文を紹介していきます!

論文情報はSNSや各医学雑誌のメーリングリスト等を通じて入手しており、そこから個人的に気になった30件を選択します。

日本語訳は「DeepL翻訳」を参考(というかほぼコピペ…)にしております。

癌にはほとんど興味がないので、癌以外の分野の薬物治療の論文が中心になります。

 

【フリー】はフリーで全文が読める論文、【アブストのみ】はアブストラクトのみしか読めない論文となっております。

それぞれの論文にはpubmedのリンクを貼っております。

 

今回は2020年8月分を。36取り上げております。

 

 

①「シロスタゾールの虚血性脳卒中への効果を検討した18件のRCT(n=10,449)のメタ解析。シロスタゾールは虚血性脳卒中の再発(17試験、n=10 225、OR 0.68;95%CI:0.57-0.81)、出血性脳卒中(16試験、n=9736、OR 0.43;95%CI:0.29-0.64)、死亡数(OR 0.64;95%CI:0.49-0.83)、全身性出血(n=8387、OR 0.73;95%CI:0.54-0.99)を減少させた。しかし、頭痛と動悸はプラセボ、アスピリン、クロピドグレルと比較して増加した。」

Cilostazol for Secondary Prevention of Stroke and Cognitive Decline: Systematic Review and Meta-Analysis

Stroke . 2020 Aug;51(8):2374-2385.

PMID: 32646330

【フリー】

 

 

②「グルココルチコイドを服用している成人患者における椎体骨折および非椎体骨折の予防に対する骨粗鬆症薬の有効性についての6479人を含む56件のRCTのネットワークメタ解析。アレンドロネートとテリパラチドは椎体骨折と非椎体骨折の両方の発生確率の低下と関連していた。デノスマブとリセドロネートは椎体骨折のオッズの減少と関連し、エチドロネート、イバンドロン酸塩、アルファカルシドールは非椎体骨折のオッズの減少と関連していた。」

Pharmacological prevention of fractures in patients undergoing glucocorticoid therapies: a systematic review and network meta-analysis

Rheumatology (Oxford) . 2020 Jun 23;keaa228.

PMID: 32572480

【アブストのみ】

 

 

③「厳格な血糖降下療法と、それほど強くない/従来型の治療の有効性を評価した7件のRCT(n=40,346)のメタ解析にて、厳格な血糖コントロールは従来の治療と比較してMACEの発生率を有意に低下させ(OR 0.86;95%CI:0.77-0.96)、糖尿病罹病期間10年未満の患者を登録したRCTの場合はより一貫した効果(OR 0.73;95%CI:0.56-0.94)が示された。また、ベースラインに心血管イベントのない患者を登録したRCTのみを分析した場合、さらに顕著な保護効果(OR 0.64;95%CI:0.48-0.86)が得られた。試験後の追跡期間が10年を超えるRCTのみを考慮しても、厳格アプローチの有益な関連効果が得られた(OR 0.71;95%CI 0.57-0.88)。」

Legacy effect of intensive glucose control on major adverse cardiovascular outcome: Systematic review and meta-analyses of trials according to different scenarios

Metabolism . 2020 Sep;110:154308.

PMID: 32628943

【アブストのみ】

 

 

④「BP製剤の投与を受けている 50 歳以上の女性を対象としたコホート研究。多変量調整後、非定型骨折のリスクはビスホスホネートの使用期間が長いほど増加した:3ヵ月未満 vs 3年以上5年未満のHR 8.86(95%CI:2.79~28.20)、8年以上では43.51(95%CI:13.70~138.15)と増加した。その他の危険因子は、人種(アジア人 vs 白人のHR 4.84;95%CI:3.57~6.56)、身長、体重、およびグルココルチコイド使用であった。ビスホスホネート製剤の中止は,非定型骨折リスクの急速な低下と関連した。ビスホスホネート製剤の 1~10 年間の使用中の骨粗鬆症性骨折・大腿骨近位部骨折リスクの低下は、白人では非定型骨折リスクの上昇をはるかに上回ったが、アジア人では白人ほどは上回らなかった。白人では使用開始後3年の時点で大腿骨近位部骨折は149件予防され、ビスホスホネート製剤に関連する非定型骨折は2件発生したのに対し、アジア人ではそれぞれ91件と8件であった。」

Atypical Femur Fracture Risk versus Fragility Fracture Prevention with Bisphosphonates

N Engl J Med . 2020 Aug 20;383(8):743-753.

PMID: 32813950

【アブストのみ】

 

 

⑤「SGLT2阻害剤による膝下切断のリスクを検討した多施設観察研究。SGLT2阻害薬の罹患者とDPP-4阻害薬の罹患者を、傾向スコアを用いてマッチングさせた。平均暴露期間11ヵ月の追跡期間中、SGLT2阻害薬使用者の切断率は1,000人年あたり1.3人、DPP-4阻害薬使用者の切断率は1,000人年あたり1.5人であった(調整HR 0.88;95%CI:0.71-1.09)。」

Sodium-Glucose Cotransporter 2 Inhibitors and the Risk of Below-Knee Amputation: A Multicenter Observational Study

Diabetes Care . 2020 Aug 5;dc200267.

PMID: 32759360

【アブストのみ】

 

 

⑥「腰部以外の筋骨格損傷による急性疼痛に対する外来治療の有効性を評価したRCTのネットワークメタ解析。207件の研究(n=32,959)、45の治療法が評価された。NSAIDsの局所投与が最も大きな効果を示し、次いでNSAIDsの経口投与、アセトアミノフェン(ジクロフェナクを併用する場合も併用しない場合もある)が続いた。これらの薬剤の疼痛に対する効果は控えめであった(VASで1cm程度)。オピオイドについては、アセトアミノフェンとオピオイドの併用はプラセボと比較して、中間疼痛(1~7日)は改善したが、即時疼痛(2時間以下)は改善しなかった。トラマドールは効果がなく、オピオイドは消化管および神経学的有害性のリスクを増加させた。」

Management of Acute Pain From Non-Low Back Musculoskeletal Injuries : A Systematic Review and Network Meta-analysis of Randomized Trials

Ann Intern Med . 2020 Aug 18.

PMID: 32805127

【アブストのみ】

 

 

⑦「顎関節症疼痛に対するプロプラノロールの有効性と安全性を検討したRCT(第2b相試験)。主要エンドポイントの顔面痛指数の変化(FPI=顔面痛の強さに顔面痛の持続時間を乗じたものを100で割ったもの)、9週目の平均FPIのモデル調整後の減少量は治療群間で有意差はなかった(-1.8;95%CI:-6.2 - 2.6)。しかし、FPIが30%以上減少した割合は、プラセボ(52.6%)よりもプロプラノロール(69.0%)の方が有意に高く、NNTは6.1(P=0.03)であったFPIの50%以上の減少に対して有効であった(NNT=6.1、P=0.03)。」

Efficacy and safety of propranolol for treatment of temporomandibular disorder pain: a randomized, placebo-controlled clinical trial

Pain . 2020 Aug;161(8):1755-1767.

PMID: 32701836

【フリー】

 

 

⑧「PCI後1~3ヵ月のDAPT継続とアスピリン中止とを比較したRCTのメタ解析。32,145人の患者が含まれ、安定した冠動脈疾患(43.8%)、急性冠症候群(56.1%)であった。合計で820例が一次出血を経験し、937例がMACEを経験した。PCI後1~3ヵ月間のアスピリンの中止は、DAPTと比較して大出血のリスクを40%有意に減少させた(1.97% vs 3.13%;HR 0.60;95%CI:0.45~0.79)が、MACE(2.73% vs 3.11%;HR 0.88;95%CI:0.77-1.02)、心筋梗塞(1.08% vs 1.27%;HR 0.85;95%CI:0.69~1.06)、死亡(1.25% vs 1.47%;HR 0.85;95%CI:0.70-1.03)のリスクの増加は観察されなかった。急性冠症候群にてPCIを受けた患者では、1~3ヵ月後のアスピリンの中止にて出血は50%減少(1.78% vs 3.58%;HR 0.50;95%CI:0.41-0.61)、MACEのリスクは増加しなかった(2.51% vs 2.98%;HR 0.85;95%CI:0.70-1.03)。」

The Safety and Efficacy of Aspirin Discontinuation on a Background of a P2Y 12 Inhibitor in Patients After Percutaneous Coronary Intervention: A Systematic Review and Meta-Analysis

Circulation . 2020 Aug 11;142(6):538-545.

PMID: 32551860

【アブストのみ】

 

 

⑨「SGLT-2阻害薬の新規使用者208,757人と同数のCPP4阻害剤使用患者をマッチング。全体として、370454人年の追跡期間中に521人の患者がDKAと診断された(1000人年あたりの発症率 1.40;95%CI:1.29~1.53)。DPP-4阻害薬(発生率 0.75;95%CI:0.63~0.89)ではと比較して、SGLT-2阻害薬(発生率 2.03;95%CI:1.83~2.25)はDKAのリスク増加と関連していた(HR 2.85;95%CI:1.99~4.08)。薬剤別の発生率は、ダパグリフロジン(1.86;95%CI:1.11~3.10)、エンパグリフロジン(2.52;95%CI:1.23~5.14)、カナグリフロジン(3.58;95%CI:2.13~6.03)であった。」

Sodium-Glucose Cotransporter-2 Inhibitors and the Risk for Diabetic Ketoacidosis : A Multicenter Cohort Study

Ann Intern Med . 2020 Jul 28.

PMID: 32716707

【アブストのみ】

 

 

⑩「アルツハイマー病のエビデンスに基づく予防を検討した、243件の観察的前向き研究と153件のRCTのシステマティックレビューとメタアナリシス21因子の提案がなされ、レベルAの強いエビデンスが10因子(教育、認知活動、晩年の高BMI、高ホモシステイン血症、うつ病、ストレス、糖尿病、頭部外傷、中年期の高血圧、起立性低血圧)、レベルBの弱いエビデンスが9因子(中年期の肥満、晩年の体重減少、身体運動、喫煙、睡眠、脳血管疾患、虚弱性、心房細動、ビタミンC)である。一方、エストロゲン補充療法(レベルA2)とアセチルコリンエステラーゼ阻害薬(レベルB)の2つの介入は推奨されていない。」

Evidence-based prevention of Alzheimer's disease: systematic review and meta-analysis of 243 observational prospective studies and 153 randomised controlled trials

J Neurol Neurosurg Psychiatry . 2020 Jul 20;jnnp-2019-321913.

PMID: 32690803

【フリー】

 

 

⑪「心筋梗塞後の非ステロイド性抗炎症薬に伴う心血管疾患と出血リスクについてのコホート研究。初回MIと診断された108,232例(平均年齢64.2±12.8歳、男性72.1%、平均追跡期間2.3±1.8年)が登録された。NSAID治療の併用は、NSAID治療なしに比べて心血管イベント(HR 6.96;95%CI:6.24~6.77)および出血イベント(HR 4.08;95%CI:3.51~4.73)のリスクを有意に増加させた。NSAIDサブタイプのうち、心血管イベントおよび出血イベントのリスクは、セレコキシブ(HR 4.65;95%CI:3.17~6.82、およびHR 3.44;95%CI:2.20~5.39)およびメロキシカム(HR 3.03;95%CI:1.68~5.47、およびHR 2.80;95%CI:1.40~5.60)の使用で最も低かった。」

Cardiovascular and Bleeding Risks Associated With Nonsteroidal Anti-Inflammatory Drugs After Myocardial Infarction

J Am Coll Cardiol . 2020 Aug 4;76(5):518-529.

PMID: 32731930

【アブストのみ】

 

 

⑫「SGLT2阻害薬、GLP1アゴニスト、DPP4阻害薬の、HbA1cの低下の程度と複合心血管系アウトカム(脳卒中、心筋梗塞、または心血管死)の転帰との関連を検討した14件のプラセボ対象RCT(サンプルサイズの中央値:9,401人、年齢の中央値:64歳、糖尿病診断後の期間の中央値:12年、追跡期間の中央値:120週)のメタ回帰分析。いずれの種類の薬剤の追加でもプラセボ群と比較してHbA1cは0.5%の低下が認められ、心血管イベントの発生率の低下はGLP1アゴニスト(RR 0.82;95%CI:0.68-0.98)で認められたが、SGLT2i(RR 0.97;95%CI:0.69-1.36)またはDPP4阻害薬(RR 1.03;95%CI:0.39-2.74)では発生率は低下していなかった。」

Lowering of hemoglobin A1C and risk of cardiovascular outcomes and all-cause mortality, a meta-regression analysis

J Diabetes Complications . 2020 Nov;34(11):107704.

PMID: 32888788

【フリー】

 

 

⑬「65歳以上の進行性CKD患者を対象とし、ポリファーマシーの頻度を調査した前向きコホート研究。ポリファーマシーは5種類以上、ハイパーポリファーマシーは10種類以上と定義された。ヨーロッパ5カ国からの参加者1317人のうち、91%がポリファーマシー、43%がハイパーポリファーマシーを経験していた。循環器系の薬が最も多く処方されていた(1人あたり平均3.5種類)。国間差は、英国と比較して、ドイツ(OR 2.75;95%CI:1.73-4.37)、オランダ(OR 1.91;95%CI:1.32-2.76)、イタリア(OR 1.57;95%CI:1.15-2.15)ではハイパーポリファーマシーが有意に高かった。ポーランドは、ハイパーポリファーマシーを最も経験していなかった(OR 0.39;95%CI:0.17-0.87)。」

International prescribing patterns and polypharmacy in older people with advanced chronic kidney disease: results from the European Quality study

Nephrol Dial Transplant . 2020 Jun 16;gfaa064.

PMID: 32543669

【アブストのみ】

 

 

⑭「OPTIMIZE-HFレジストリに登録されており、入院前に利尿薬を投与されていなかった患者とループ利尿薬を処方された患者におけるループ利尿薬とHF患者の臨床転帰との関連を検討したコホート研究。傾向スコアを用いてマッチングされた。マッチングした患者(n=4,382)の平均年齢は78歳、54%が女性。30日全死亡は、ループ利尿薬群で4.9%、ループ利尿薬なし群で6.6%であった(HR 0.73;95%CI:0.57~0.94)。ループ利尿薬群の患者では、30日後のHF再入院のリスクは有意に低かった(HR 0.79;95%CI:0.63~0.99)が、30日後の全原因再入院のリスクはそうではなかった(HR 0.89;95%CI:0.79~1.01)。」

Loop Diuretic Prescription and 30-Day Outcomes in Older Patients With Heart Failure

J Am Coll Cardiol . 2020 Aug 11;76(6):669-679.

PMID: 32762901

【アブストのみ】

 

 

⑮「細菌感染の兆候のない喘息増悪で入院した小児48,743人を対象とし、早期に抗生物質治療を受けた小児と受けなかった小児との間で臨床転帰と資源利用を比較した後ろ向きコホート研究。41%の小児が早期抗生物質治療を受け、傾向スコアマッチング分析にて、早期抗生物質治療を受けた小児は、早期抗生物質治療を受けなかった小児に比べて入院期間が長く(平均差 0.21日;95%CI:0.18-0.28)、入院費用が高く(平均差 83.5ドル;95%CI:62.9-104.0)、整腸剤使用のリスクが高かった(リスク比 2.01;95%CI:1.81-2.23)。機械的人工呼吸と30日再入院のリスクは、両群間で同等か、治療群でわずかに高かった。」

Association between early antibiotic treatment and clinical outcomes in children hospitalized for asthma exacerbation

J Allergy Clin Immunol . 2020 Jun 3;S0091-6749(20)30750-8.

PMID: 32504615

【フリー】

 

 

⑯「2世代SU薬とDPP-4I使用に伴う水疱性類天疱瘡の発生率を比較したコホート研究。1:1の傾向スコアマッチングを実施。DPP-4阻害薬(女性51.0%;平均年齢63.9歳とSU薬(女性50.4%;平均年齢63.9歳)を開始した合計1,664,880人の患者が含まれていた。1000人年当たりの水疱性類天疱瘡の発生率は、DPP-4阻害薬群で0.42、スルホニルウレア群で0.31であった(HR 1.42;95%CI:1.17-1.72)。65歳以上(0.79 vs 0.49;HR 1.62;95%CI:1.32-1.99)、白人(0.93 vs 0.54;HR 1.70;95%CI:1.30-2.2)、リナグリプチン投与群(1.20 vs 0.55;HR 1.68;95%CI:1.16-2.43)にてDPP4I群で高率であった。)

Evaluation of Risk of Bullous Pemphigoid With Initiation of Dipeptidyl Peptidase-4 Inhibitor vs Second-generation Sulfonylurea

JAMA Dermatol . 2020 Jul 22;e202158.

PMID: 32697283

【アブストのみ】

 

 

⑰「北デンマーク地域において、初発の地域発症ESBL産生大腸菌およびK. pneumoniae菌血症で入院した223例、非ESBL産生大腸菌およびK. pneumoniae菌血症の対照群2214例、および集団対照群2228例を含む、人口ベースの症例対照研究。非ESBL対照群と比較して、フルオロキノロンの使用(aOR 3.56;95%CI:2.52~5.05)、最近1年以内の3回以上の入院(aOR 2.18;95%CI:1.45~3.28)、入院前15~365日以内の3回以上の抗生物質処方(aOR 2.18;95%CI:1.53-3.10)、男性(aOR 2.01;95%CI:1.50-2.69)、1-91日以内の入院(aOR 1.84;95%CI:1.37-2.48)、15-91日以内の抗生物質(aOR 1.82;95%CI:1.37-2.42)が最も高いリスクを推察した。」

Risk factors of community-onset extended-spectrum β-lactamase Escherichia coli and Klebsiella pneumoniae bacteraemia: an 11-year population-based case-control-control study in Denmark

Clin Microbiol Infect . 2020 Aug 8;S1198-743X(20)30481-X.

PMID: 32781243

【アブストラクトのみ】

 

 

⑱「MSSA菌血症の成人患者で,セファゾリン,オキサシリン,セフトリアキソンを7日間以上投与した外来抗菌薬治療(OPAT)で退院した患者を対象とし、90日間の全死因死亡率、MSSA感染による再入院を検討。243人の患者のうち、61%がセフトリアキソンで退院し、39%がオキサシリンまたはセファゾリンで退院した。オキサシリンまたはセファゾリン投与群とセフトリアキソン投与群の複合有害事象(19% vs 21%;P=0.70)、微生物学的失敗(6.3% vs 6.1%;P=0.94)、90日全死亡率(7.4% vs 10.1%;P=0.46)、およびMSSA感染による再入院(10.5% vs 8.8%;P=0.65)で有意差はなかった。また、変更を必要とする抗菌薬耐性菌血症は2群間で同程度であった(4.2% vs 4.1%;P=0.95)。」

Outcomes of Outpatient Parenteral Antimicrobial Therapy With Ceftriaxone for Methicillin-Susceptible Staphylococcus aureus Bloodstream Infections-A Single-Center Observational Study

Open Forum Infect Dis . 2020 Aug 13;7(9):ofaa341.

PMID: 32908944

【フリー】

 

 

⑲「241,167人の慢性疼痛患者(年齢中央値79.0歳、男性111,252人)を解析対象とし、アセトアミノフェン(APAP)の腎機能への影響を検討した観察研究。1/SCrの中央値と四分位範囲(IQR)の年間変化は、APAP投与患者では-0.038(-0.182~0.101)、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)投与患者では-0.040(-0.187~0.082)、非投薬対照患者では-0.025(-0.142~0.079)であった(P<0.001)。これらの変化は、腎機能が低い患者では有意差がなく、APAP群では0.003(-0.066~0.113)、NSAID群では0.000(-0.089~0.090)、対照群では-0.009(-0.086~0.089)であった(P=0.327)。腎機能が低下している患者では、APAPの処方頻度が有意に高かった(P<0.00)。」

Influence of acetaminophen on renal function: a longitudinal descriptive study using a real-world database

Int Urol Nephrol . 2020 Aug 13.

PMID: 32794116

【アブストのみ】

 

 

⑳「敗血症性ショック患者に対しプラセボ(n=98)と比較して、アスコルビン酸(1500mg)、ヒドロコルチゾン(50mg)、およびチアミン(100mg)の併用(n=101)の4日間投与が臓器損傷を減少させるかどうかを検討したRCT。平均年齢68歳、女性44%。登録後72時間のSOFAスコアに関して、時間と治療群の間に統計的に有意な相互作用は認められなかった(平均SOFAスコアの変化:介入群 9.1→4.4(-4.7)点、プラセボ群では9.2→5.1(-4.1)点;調整平均差 -0.8;95%CI:-1.7~0.2)。腎不全の発生率(31.7% vs 27.3%;修正リスク差 0.03;95%CI:-0.1~0.2)または30日死亡率(34.7% vs 29.3%;ハザード比:1.3;95%CI:0.8~2.2)に統計学的に有意な差は認められなかった。」

Effect of Ascorbic Acid, Corticosteroids, and Thiamine on Organ Injury in Septic Shock: The ACTS Randomized Clinical Trial

JAMA . 2020 Aug 18;324(7):642-650.

PMID: 32809003

【アブストのみ】

 

 

㉑「ピボキシル基含有抗菌薬(PCA)(454,153件)または他の経口βラクタム系抗生物質(417,287人)を1回以上処方された生後1ヶ月から5歳までの小児(n=179,594)を対象とし、PCAの使用と低血糖の関連を調査した後ろ向きコホート研究。低血糖イベントはそれぞれ3356件(0.74%;95%CI:0.71~0.76)および2605件(0.62%;95%CI:0.60~0.65)であった。多変量解析の結果、PCAは低血糖と関連しており(調整済みOR 1.18;95%CI:1.12~1.24)、PCA処方期間が短い(7日未満)でも低血糖と有意に関連していた(調整済みOR 1.17;95%CI:1.11~1.24)。」

Hypoglycemia associated with pivalate-conjugated antibiotics in young children: A retrospective study using a medical and pharmacy claims database in Japan

J Infect Chemother . 2020 Jan;26(1):86-91.

PMID: 31401031

【アブストのみ】

 

 

㉒「中等度から非常に重度の慢性の息切れを有するCOPD患者における疾患特異的健康状態(COPD評価テスト:CAT)、呼吸器の転帰および息切れに対する、定期的・低用量の経口徐放性モルヒネの効果を評価したプラセボ対象2重盲検RCT。10mgの通常経口徐放性モルヒネまたはプラセボを1日2回、4週間投与された(1~2週間後に1日3回に増量可)。124人の参加者のうち111人が解析され(平均年齢65.4歳;男性54%)、CATスコアの差はモルヒネ群で2.18ポイント(95%CI:-4.14~-0.22ポイント)低かった。Paco2の差はモルヒネ群で1.19mmHg(95%CI:-2.70~5.07mmHg)高く、息切れは変わらなかった。mMRCグレード3~4の参加者における最悪の息切れは改善した(モルヒネ群で1.33ポイント低下;95%CI:-2.50~-0.16ポイント)。モルヒネ群9%、プラセボ群2%が副作用のために参加を取りやめた。モルヒネ関連の入院または死亡は発生しなかった。」

Effect of Sustained-Release Morphine for Refractory Breathlessness in Chronic Obstructive Pulmonary Disease on Health Status: A Randomized Clinical Trial

JAMA Intern Med . 2020 Aug 17;e203134.

PMID: 32804188

【アブストのみ】

 

 

㉓「日本の病棟薬剤師が抗MRSA薬のTDM実施率向上に貢献しているかを検証した研究。バンコマイシン(VCM),テイコプラニン(TEIC),アルベカシン(ABK)のTDM実施率を病棟薬剤師サービス群と非病棟薬剤師サービス群で比較した。交絡因子を避けるために、プロペンシティスコア法を採用した。さらに,各抗MRSA薬のTDM実施に影響を与える臨床変数を重ロジスティック回帰モデルにて解析した。それぞれ対象となった患者数はVCM(n=2138)、TEIC(n=596)、ABK(n=142)。傾向スコアマッチング後のTDM実施率は,VCMとTEICでは病棟薬局サービス(薬剤管理指導等)群が非病棟薬局サービス群よりも高かった(VCM:69.2% vs 60.3%、TEIC:51.4% vs 34.7%)が,ABKでは有意差は認められなかった(21.2% vs 23.1%)。」

Association of the ward pharmacy service with active implementation of therapeutic drug monitoring for vancomycin and teicoplanin-an epidemiological surveillance study using Japanese large health insurance claims database

J Pharm Health Care Sci . 2020 Aug 18;6:18.

PMID: 32832095

【フリー】

 

 

㉔「上気道感染症の症状緩和に対する蜂蜜の有効性を評価したメタ解析(14研究)。通常のケアと比較して、蜂蜜は複合症状スコア(3件の研究;平均差 -3.96;95%CI:-5.42~-2.51;I2=0%)、咳回数(8件の研究;標準化平均差(SMD)-0.36;95%CI:-0.50~-0.21;I2=0%)、咳の重症度(5件の研究;SMD -0.44;95%CI:-0.64~-0.25;I2=20%)を改善した。はちみつとプラセボの比較において、複合症状の緩和に有意差はなかった。(2件の研究;SMD -0.63;95%CI:-1.44~0.18;I2=91%)。」

Effectiveness of honey for symptomatic relief in upper respiratory tract infections: a systematic review and meta-analysis

BMJ Evid Based Med . 2020 Aug 18;bmjebm-2020-111336.

PMID: 32817011

【アブストのみ】

 

 

㉕「外来での抗菌薬使用率と抗菌薬処方の根拠を明らかにするために行われた日本の多施設横断研究。患者の平均年齢は 53.8歳、女性の割合は52.6%、153 例の受診で合計162例の抗菌薬が処方された。最も多かった抗菌薬はペニシリン系(29.6%)で,次いで第3世代セファロスポリン系(21.6%),キノロン系(12.4%)の順であった。処方された抗菌薬のうち,感染症治療,創傷予防,手術予防にそれぞれ77.2%、11.1%,6.8%が使用されていた。感染症治療に使用された125の抗菌薬のうち,不要と判断されたものは60(48.0%)であった。」

Prevalence of and rationale for antimicrobial prescription during ambulatory care visits in Japan: a prospective, multicentre, cross-sectional study

BMJ Open . 2020 Aug 24;10(8):e039329.

PMID: 32843518

【フリー】

 

 

㉖「HFrEF患者を対象に、低用量ACEIと高用量ACEIを比較したRCT8件(n=5,829)のメタ解析。低用量ACEIと比較して、高用量ACEIは全死亡率(8試験;n=5,828;RR 0.95;95%CI:0.88~1.02)。心血管死亡率(6試験;n=4,048;RR 0.93;95%CI:0.85~1.01)、全原因入院(5試験;n=5,394;RR 0.95;95%CI:0.82~1.10)、心血管入院(4試験;n=5,242;RR 0.98;95%CI;0.83~1.17)で有意差がなかった。また、高用量ACEIは機能的能力を増加させ(4試験;n=555;標準化平均差 0.38;95%CI:0.20~0.55)、低血圧のリスクを増加させた(4試験;n=3,783;RR 1.64;95%CI:1.30~2.05)。高用量ACEIはめまいには効果がなかったが(3試験;n=4,994;RR 1.37;95%CI:0.97~1.93)、咳のリスクを減少させた(4試験;n=5,146;RR 0.85:95%CI:0.73~0.98)。」

High-dose versus low-dose angiotensin converting enzyme inhibitors in heart failure: systematic review and meta-analysis

Open Heart . 2020 Aug;7(2):e001228.

PMID: 32820054

【フリー】

 

 

㉗「医療施設発症型 CDI(HCFO-CDI)の予防に対する経口バンコマイシンの有効性を評価した非盲検RCT。経口バンコマイシン群(全身性抗生物質(OVP)投与中に1日1回125mgを1日1回投与し、OVP投与終了後5日間継続)または予防薬なしのいずれかに割り付けられた(各群50人)。経口バンコマイシン群ではHCFO-CDIのイベントは認められなかったが、予防薬なし群では12%で発生した(P=0.03)。」

Effectiveness of Oral Vancomycin for Prevention of Healthcare Facility-Onset Clostridioides difficile Infection in Targeted Patients During Systemic Antibiotic Exposure

Clin Infect Dis . 2020 Aug 22;71(5):1133-1139.

PMID: 31560051

【アブストのみ】

 

 

㉘「成人の重篤な患者におけるPPI、H2RA、またはスクラルファートを用いた消化管出血予防の有効性と安全性を、それぞれ互いに、またはプラセボ、予防薬なしと比較して検討したRCT74試験、39,569人のネットワークメタ解析。死亡率への影響は、PPI(RR 1.03;95%CI:0.93~1.14)、H2RA(RR 0.98;0.89~1.08)と、予防を行わなかった場合と比較して有意差はなかった。PPIとH2RAの間には死亡率に差は認められなかった(RR 1.05;0.97~1.14)。臨床的に重要な消化管出血は、PPI(RR 0.46;95%CI:0.29~0.66)、H2RA(RR 0.67;95%CI:0.48~0.94)と、有意に減少した。減少の大きさは、H2RAよりもPPIの方が大きかった(RR 0.69;95%CI:0.45~0.93)。肺炎への影響は、PPI(RR 1.08;0.88~1.45)、H2RA(RR 1.07;95%CI:0.85~1.37)であり、予防を行わない場合と比較して有意差はなかった。」

Efficacy and safety of gastrointestinal bleeding prophylaxis in critically ill patients: an updated systematic review and network meta-analysis of randomized trials

Intensive Care Med . 2020 Aug 24.

PMID: 32833040

【アブストのみ】

 

 

㉙「クラス II~IV の心不全があり、駆出率が40%以下の患者3,730 例を、推奨治療に加えてエンパグリフロジン(10mgを1日1回)群(n=1,863)とプラセボ群(n=1,867)割り付けたRCT。追跡期間の中央値16ヵ月間。主要エンドポイントの心血管死または心不全の悪化による入院の複合は、エンパグリフロジン群19.4%とプラセボ群24.7%に発生した(HR 0.75;95%CI:0.65~0.86)。主要エンドポイントに対するエンパグリフロジンの効果は,糖尿病の有無にかかわらず一貫していた。心不全による入院の総数はエンパグリフロジン群のほうがプラセボ群よりも少なかった(HR 0.70;95%CI:0.58~0.85)。eGFREの年間低下率はエンパグリフロジン群のほうがプラセボ群よりも遅かった(-0.55 vs -2.28 mL/分/1.73 m2/年)。」

Cardiovascular and Renal Outcomes with Empagliflozin in Heart Failure

N Engl J Med . 2020 Aug 29.

PMID: 32865377

【アブストのみ】

 

 

㉚「早期リズムコントロール療法のAF患者(組入れ前の 1 年間に診断)の心血管合併症への影響を検討したRCT。135施設で2,789 例の早期心房細動患者(診断からの期間の中央値36日)が対象となり、早期リズムコントロール群と通常診療群に無作為に割り付け。早期リズムコントロールでは,無作為化後に抗不整脈薬投与または心房細動アブレーションなどを行った。追跡期間の中央値が5.1年の時点で行われた3回目の中間解析で有効性が示されたため,試験は中止された。主要エンドポイント(心血管系の原因による死亡,脳卒中,心不全の悪化または急性冠症候群による入院の複合)は,早期リズムコントロール群3.9人/100人年と,通常診療群5.0人/100人年に発生した(HR 0.79;96%CI:0.66~0.94)。病院で夜を過ごした日数の平均(±SD)に群間で有意差は認められなかった(それぞれ1年あたり5.8±21.9日と5.1±15.5日;P=0.23)。主要安全性エンドポイント(死亡,脳卒中,リズムコントロール療法に関連する重篤な有害事象の複合)が発生した患者の割合に群間で有意差は認められず,リズムコントロール療法に関連する重篤な有害事象は,早期リズムコントロールに割り付けられた患者の 4.9%と,通常診療に割り付けられた患者の 1.4%に発現した.」

Early Rhythm-Control Therapy in Patients with Atrial Fibrillation

N Engl J Med . 2020 Oct 1;383(14):1305-1316.

PMID: 32865375

【アブストのみ】

 

 

㉛「非弁膜症性心房細動を有する日本人高齢者(80歳以上)を対象に1日1回15mgのエドキサバン(n=492)とプラセボ(n=492)とを比較した二重盲検RCT(303人が脱落)。脳卒中または全身性塞栓症の年換算発生率はエドキサバン群で2.3%、プラセボ群で6.7%(HR 0.34;95%CI:0.19~0.61)、大出血の年換算発生率はエドキサバン群で3.3%、プラセボ群で1.8%(HR 1.87;95%CI:0.90~3.89)であった。消化管出血のイベントは,エドキサバン群でプラセボ群よりも実質的に多かった。総死亡に有意差は認められなかった(エドキサバン群9.9%、プラセボ群10.2%;HR 0.97;95%CI:0.69~1.36)。」

Low-Dose Edoxaban in Very Elderly Patients with Atrial Fibrillation

N Engl J Med . 2020 Aug 30.

PMID: 32865374

【アブストのみ】

 

 

㉜「TAVI が予定されている患者を,アスピリン単独群(n=331)とアスピリン+クロピドグレル(DAPT)群(n=334)に1:1の割合で割り付け,術後3ヵ月間投与したRCT。12ヵ月間における全出血(小出血,大出血,生命を脅かすか障害を伴う出血を含む)は,アスピリン単独群の15.1%とDAPT群の26.6%に発生した(RR 0.57;95%CI: 0.42~0.77)。手技に関連しない出血はそれぞれ15.1%と24.9%に発生した(RR 0.61;95%CI:0.44~0.83)。副次的複合転帰1(1年の時点における心血管系の原因による死亡・手技に関連しない出血・脳卒中・心筋梗塞の複合)は,アスピリン単独群の23.0%とDAPT群の31.1%に発生した(差 -8.2%;非劣性の95%CI:-14.9~-1.5;RR 0.74:優越性の95%CI:0.57~0.95)。副次的複合転帰2(心血管系の原因による死亡・脳梗塞・心筋梗塞の複合)は,それぞれ9.7%と9.9%に発生した(差 -0.2 %;非劣性の 95%CI:-4.7~4.3;RR 0.98;優越性の95%CI:0.62~1.55)。」

Aspirin with or without Clopidogrel after Transcatheter Aortic-Valve Implantation

N Engl J Med . 2020 Aug 30.

PMID: 32865376

【アブストのみ】

 

 

㉝「ループ利尿薬を服用している駆出率の低下した2型糖尿病および心不全患者(n=23;平均年齢69.8歳;男性73.9%;フロセミド平均投与量49.6±31.3mg/日;平均HbA1c7.9±3.8%)を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験で、エンパグリフロジン25mgを1日1回投与する群とプラセボを6週間投与する群に無作為に割り付けられ、2週間のウォッシュアウト期間が設定された。プラセボと比較してエンパグリフロジンは、3日目(平均差535ml;95%CI:133~936)と6週目(平均差545ml;95%CI:136~954)の両時点で、24時間尿量の有意な増加を示した。また、エンパグリフロジンは6週目の体重と血清尿酸値の有意な低下をもたらした。」

Renal and Cardiovascular Effects of SGLT2 Inhibition in Combination with Loop Diuretics in Patients with Type 2 Diabetes and Chronic Heart Failure: The RECEDE-CHF Trial

Circulation . 2020 Aug 29.

PMID: 32865004

【フリー】

 

 

㉞「血行再建術を受けた末梢動脈疾患患者(n=6,564)をリバーロキサバン(2.5mg1日2回)+アスピリンを投与する群(n=3,286)と,プラセボ+アスピリンを投与する群(n=3,278)に割り付けた二重盲検RCT。主要有効性転帰(急性下肢虚血,血管を原因とする大切断,心筋梗塞,脳梗塞,心血管系の原因による死亡の複合)において、3年発生率のKaplan–Meier推定値はそれぞれ17.3%と19.9%であった(HR 0.85;95%CI:0.76~0.96)。心筋梗塞血栓溶解(TIMI)分類の大出血はリバーロキサバン群2.65%、プラセボ群1.87%に発生した(HR 1.43;95%CI:0.97~2.10)。国際血栓止血学会(ISTH)の定義による大出血はリバーロキサバン群5.94%,プラセボ群4.06%で発生した(HR 1.42;95%CI:1.10~1.84)。」

Rivaroxaban in Peripheral Artery Disease after Revascularization

N Engl J Med . 2020 May 21;382(21):1994-2004.

PMID: 32222135

【アブストのみ】

 

 

㉟「PCI後の急性冠症候群患者を対象に行われたプラスグレルの減量を検討したRCT。10mgのプラスグレルと100mgのアスピリンを1日1回投与して1ヵ月間治療した後、de-escalation群(n=1,170)にはプラスグレル5mgが投与されたが、従来型群(n=1,168)には10mgの投与が継続された。主要エンドポイントである1年後の臨床有害事象(全死亡、非致死的心筋梗塞、ステント血栓症、再血行再建術の繰り返し、脳卒中、出血性学術研究コンソーシアム[BARC]基準によるグレード2以上の出血性イベント)は、de-escalation群ではKaplan-Meier推定値7.2%、従来型群で10.1%に発生した(絶対リスク差-2.9%;非劣性<0.0001;HR 0.70;95%CI:0.52~0.92)。de-escalation群では,従来群と比較して虚血リスクの増加は認められず(HR 0.76;95%CI:0.40~1.45),出血イベントのリスクは有意に低下した(HR 0.48;95%CI:0.32~0.73)。」

Prasugrel-based de-escalation of dual antiplatelet therapy after percutaneous coronary intervention in patients with acute coronary syndrome (HOST-REDUCE-POLYTECH-ACS): an open-label, multicentre, non-inferiority randomised trial

Lancet . 2020 Aug 28;S0140-6736(20)31791-8.

PMID: 32882163

【アブストのみ】

 

 

㊱「ICUにおける敗血症患者を対象としたde-escalationの有効性を検討した前向き観察研究。総症例262例(平均年齢62.2歳)を対象。抗生物質耐性菌が62.9%を占め,MDR(12.5%),広域薬剤耐性菌(49%),汎薬剤耐性菌(1.2%)に分類された。37%では抗生物質感受性の結果からde-escalationは不可能と判断された。60例(22.9%)でde-escalationが行われ、同数の非de-escalation患者(n=60)とマッチングさせた。de-escalationを行わなかった患者と比較して、de-escalationを行った方が28日の全死因死亡率が低かった(13.3% vs 36.7%;OR 0.27;95%CI:0.11-0.66)。de-escalationは、その後のSOFAスコアの付随的な低下と関連していた。Cox多変量回帰分析により、de-escalationが28日生存率の有意な因子であることが明らかになった(HR 0.31;95%CI:0.14-0.70)。」

De-escalation of antimicrobial therapy in ICU settings with high prevalence of multidrug-resistant bacteria: a multicentre prospective observational cohort study in patients with sepsis or septic shock

J Antimicrob Chemother . 2020 Aug 31;dkaa375.

PMID: 32865203

【アブストのみ】

 

 

 

今回は以上になります!

参考になれば嬉しいです!

 

 

 

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