リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

第15回エビデンス展覧会(略して、エビテン!)(2019.11.20)(お題:フリーテーマ)

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第16回エビデンス展覧会(略して、エビテン!)の開催報告です。

録音はコチラから↓(私のミスで2つに分かれてしまいました。。。)

今回のテーマは「フリーテーマ」でした。

 

メニューはコチラ

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まずは@リンコ

Impact of vaccination on antibiotic usage: a systematic review and meta-analysis.

Clin Microbiol Infect. 2019 Oct;25(10):1213-1225.

PMID: 31284031

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肺炎球菌ワクチンおよびインフルエンザワクチン接種とその後の抗菌薬使用との関連を検討した論文です。全体的に抗菌薬の使用は減っていましたが、研究数が少なく、抗菌薬の影響までを調べることが少ないのかなという印象を受けました。ただ、結果は概ね一致しているので、結果を支持してもよいのではないかと思います。

抗菌薬の適正使用というと、抗菌薬の使い方に目が行きがちですが、ワクチンの適切な使用にて抗菌薬の使用が減少するという観点も重要だということを再認識しました。 

もう少し見やすいスライドを作らないとなぁ。

 

次は@程々な薬剤師

A phase 3, randomized, double-blind comparison of analgesic efficacy and tolerability of Q8003 vs oxycodone or morphine for moderate-to-severe postoperative pain following bunionectomy surgery.

Pain Med. 2013 Aug;14(8):1230-8.

PMID: 23802706

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デュアルオピオイドの第3相試験の結果です。デュアルオピオイドにて平均疼痛強度の差(SPID)がそれぞれの単剤と比較して有意に改善されておりました。腱膜瘤切除後(外反母趾の手術後?)を対象というのが驚きでした。悩んでいる方は時々聞きますが(私の母も…)、手術はあまり聞いたことがなかったので。

キャス中にも話が出ましたが、第3相なので仕方のない部分はありますが、どうせ比較するなら、単剤の2群は倍量にしてそれとの差を見てほしかったな、と。効果はどうか分かりませんが、副作用の減少には寄与するのかな。と。

海外ではこれ以外にも色んな合剤が検討されていますし、それが興味深いです。

 

次は@にいやん

Ivabradine in the treatment of systolic heart failure - A systematic review and meta-analysis.

World J Cardiol. 2017 Feb 26;9(2):182-190.

PMID: 28289533

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先日コララン®錠として発売されたイバブラジンのHFrEF患者に対する効果のメタ解析(といってもweightはほぼ第3相試験である2つの試験(SHIFT試験、beautiful試験)が占めている)です。全体の解析としては、心血管死亡と心不全による入院の単独・複合のアウトカムで投与なし群と比較して差は出ませんでしたが、心拍数70以上の患者では効果が認められたとのことでした。

そのため、添付文書上での適応症の記載は以下のようになっております。

洞調律かつ投与開始時の安静時心拍数が 75 回 / 分以上の慢
性心不全
ただし、β遮断薬を含む慢性心不全の標準的な治療を受けて
いる患者に限る。

また、効能又は効果に関する注意としては、

①β遮断薬の最大忍容量が投与されても安静時心拍数が 75
回 / 分以上の患者に投与すること。また、β遮断薬に対する
忍容性がない、禁忌である等、β遮断薬が使用できない患者
にも投与できる。

②「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れら
れた患者の背景(左室駆出率等)を十分に理解した上で、
適応患者を選択すること。(臨床試験は、LVEFが35%以下、NYHA心機能分類がⅡ~Ⅳ度、洞調律下での安静時心拍数が75回/分以上(海外第3相のbeautiful試験では70回/分以上)が対象)

との記載があり、適応患者には十分な注意が必要です(こんなに対象患者の範囲が狭いのはちょっと怪しい気もしますが、、、)

あとは相互作用も注意した方がよさそうですね。

それにしても、にいやんの構造式からの相互作用や副作用の推測は鋭かったです。

(そういえばこの薬剤の論文を去年たけちゃん達と行った焼肉抄読会で読んでたけど、すっかり忘れてしまってました…) 

⇒たけちゃんがブログにまとめてくれてた!

SHIFT試験ですね!しかし、肉に気持ちを奪われて、肝心なことをあまり覚えてなかったようwミートゥー…(肉だけに…上手い事言ってる場合かw)

 

次は@zuratomo4

Is low body mass index a risk factor for semen quality? A PRISMA-compliant meta-analysis.

Medicine (Baltimore). 2019 Aug;98(32):e16677.

PMID: 31393367

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低BMIと不妊症につながる可能性のある精液の各パラメーターの関連を示した報告です。低BMIにて総精子数のみ有意に減少しておりますが、その他は有意差がなかったとのことです。他のパラメーターに差がなかったことを考えると、不妊と低BMIとの関連はさほど強くないのかもしれません。

逆に男性の肥満と不妊との関連を少し調べてみましたが、関連がある報告と関連がない報告があり、さらなる調査が必要そうです。(こちらのクリニックのブログにまとまってました→男性肥満と不妊 | 池下レディースクリニック吉祥寺)(本論文には、関連があるとの記載があります)

 

Is the daily use of vacuum erection device for a month before penile prosthesis implantation beneficial? a randomized controlled trial.

Andrology. 2017 Jan;5(1):103-106.

PMID: 27654466

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たけちゃんワールド全開の論文のピックアップですね。

真空勃起装置の使用にて、弛緩性進展陰茎が増長し、陰茎プロテーゼ(プロステーシス)挿入術がやりやすくなったとの結論のようです。

陰茎プロテーゼ(プロステーシス)挿入術のことを少し調べてみました(こちらが分かりやすかったです→陰茎プロステーシス|東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター(泌尿器科))が、ED治療の最後の手段と言われており、その手術をしやすいようにすることは重要かと思いました。

 

 

今回は以上になります。

次回は12/11(水)の22時から「抗菌薬」をテーマにして行う予定です。

よろしければご視聴くださいませ!

また、参加の希望がございましたらご連絡ください♪