リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

第6回エビデンス展覧会(略して、エビテン!)(2019.1.31)

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第6回エビデンス展覧会(略して、エビテン!)の開催報告です。

録画はこちらから↓

 

さて、本日のメニューです。

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私のお題論文は新しすぎてpubmed登録がまだでしたので、登録されましたらまた更新します(ギリギリに準備したのがばればれ、、、)

 

てことで、まずは私(@リンコ)の論文から。

Association of Antibiotic Treatment With Outcomes in Patients Hospitalized for an Asthma Exacerbation Treated With Systemic Corticosteroids

JAMA Intern Med. 2019 Jan 28

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抗菌薬の使用は抗菌薬を使用しない群と比較して入院期間を延長&入院コストの上昇につながるが、治療失敗は変わりがないという結果。

使用した抗菌薬にペニシリン系がない(その他に含まれる?)というのが意外でした。海外はペニシリン系を使っているイメージでしたし、キノロンやマクロライドがこんなに多いとは。特にキノロンなんて不必要でしょうに…マクロライドは非定型をカバーしたということでしょうか…そもそも適当に出したのか…

患者背景等のマッチングがどこまでできているかは不明ですが(より重症例に抗菌薬が使用された可能性がある)、盲目的な抗菌薬の投与は意味がないばかりか、デメリットの方が多いということを示しているのではないかと思います。

あと、キャス中に議論しておりましたが、入院期間というアウトカムの妥当性についてですね。確かにいろんな影響を受けそうです。背景の疾患もそうですし、アメリカの医療制度(早く病院から追い出されそうなイメージ)もです。あと、抗菌薬が静注であれば自然と長くなるとも思います。そういう意味では、治療の失敗に差がなかったことの方が重要かもしれません。

 

次は@にいやん。

Non-vitamin K Antagonist Oral Anticoagulants vs. Warfarin at Risk of Fractures: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials.

Front Pharmacol. 2018 Apr 10;9:348.

PMID: 29692734

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WFとDOACでの骨折リスクを比較したRCTのSR&MA。全体としてDOACの方が骨折は少ない傾向だったとのこと。

一瞬見たときは交絡因子じゃないの?って思ったのですが、WFは骨折リスクが上昇する可能性があるようで。(軽く検索したらこんな論文が出てきました→Risk of osteoporotic fracture in elderly patients taking warfarin: results from the National Registry of Atrial Fibrillation 2.こちらではリスク上昇が示唆されております)

ちなみに用いられた論文は、メーカー主導の第3相試験が多いようでした。

あと、薬剤間での差もありそうな結果ではありましたが、ダビガトランに関してはWFと比べてリスクが低いという論文を見つけましたので、この結果が全てではないのかもしれません→Association Between Dabigatran vs Warfarin and Risk of Osteoporotic Fractures Among Patients With Nonvalvular Atrial Fibrillation.

 

最後は@zuratomo。

Evaluating association between linguistic characteristics of abstracts and risk of bias: Case of Japanese randomized controlled trials.

PLoS One. 2017 Mar 9;12(3):e0173526.

PMID: 28278271

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 なかなかユニークな論文で。2010年に日本で発表されたRCTの質を評価し、質が高いものと低いもので抄録に言語的特徴があったかどうかを検討したとのこと。

結果としては、質の高い論文は1文あたりの文字数や、100単語あたりの文章数が多かかった。逆に、1単語あたりの文字数や100語あたりの文字数は少なかったよう。

確かに、質のいいものはコンパクトにまとまっている気もしますが、これだけで判断するのは難しいかと思います。今後こういった研究が進めば、判断する基準ができるかもしれませんし、期待したいです。2010年の論文を元にしているので、もっと最近の論文を元にしたものも見てみたいです。

 

今回は、お二人に紹介してもらわなかったら知らないままであっただろう論文を紹介していただき、大変勉強になりました。

次回は2月の3週目か4週目に。次回はテーマを「骨粗鬆症」にして、それぞれで論文を探そうと思います。