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リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2018.11)(社会的処方と薬剤師)

みなさまは「社会的処方(social prescribing)」をご存知でしょうか?

 

私がこの「社会的処方」という言葉と出会ったのはいつだったか忘れたのですが、少なくともここ1年の間だったかと思います。その時からずっと気になっていました。

自分で少し勉強したのですが、よく分からずに放置…そして少し前になりますが、プライマリケア連合学会の秋季セミナーで社会的処方のWSがありまして、現状について学んできました。

そこで学んだことや自分の考えを、今回は書いていこうと思います。まだまだ勉強不足ではありますが、一度まとめておきたかったので。

 

【社会的処方の概要と現状】

「社会的処方」とは、薬を処方するのと同じように、医師や他の医療従事者が「地域とのつながり」を処方することです。つまりは、患者さんの抱えている社会的・精神的な問題に対して、地域にあるコミュニティやサークル、人といったいわゆる「社会資源」を紹介することを指します。

 

この社会的処方は、イギリスで最も盛んなようです。ある程度制度化もされているようで、総合診療医や看護師が「link worker」に患者を紹介し、彼らがその社会資源を処方しているようです。

 

このサイトは、社会的処方についてよくまとまっていると思います。

ここでは社会的処方の例として、「volunteering, arts activities, group learning, gardening, befriending, cookery, healthy eating advice and a range of sports」が挙げられています。

さらにはこんなことも書いてあります。

「社会的処方の多くのスキームは、精神的健康と肉体的幸福の改善に焦点が当てられています。社会的処方の計画の恩恵を受ける人には、軽度または長期のメンタルヘルスの問題を持つ人々、不安定なグループ、社会的に孤立した人々、頻繁にプライマリケアまたはセカンダリヘルスケアに通う人が含まれる。」と。(ちょっと訳は微妙ですが…)

 

エビデンスはまだまだ少ない分野ではありますが、少しずつ出てきているようです。

・不安/抑うつの改善;Longwill 2014

・自己効力感の向上;Friedli 2012

・受診頻度の減少;Maughan 2016

などなど

日本での報告もいくつかあるようですが、まだ活動報告レベルにとどまっているようです。

 

色々と調べていたら「社会的処方研究所」というのが見つかりました。

まだ参加はしてないけど、なんだかおもしろそうです。

 

他に参考になりそうな海外のサイト

Making sense of Social Prescribing

Social prescribing; Steps towards implementing self-care – a focus on social prescribing

(ご興味がございましたら、「social prescribing」で検索してみてください♪)

 

【個人的な考え】

日本では何か体の不調があったときに薬に頼る文化が根強いような気がしています。「それを薬で解決するのは…」と思うこともしばしば。

薬剤師を続け、様々な勉強・経験をしていく中で薬の限界を少しずつ理解できてきた気がしています。だからこそ薬以外の提案ができるのではないかと、社会的処方を知り、最近よく考えます。

 

社会的処方に関しては今のところ日本では、一部の総合診療医が興味を持っているくらいだと思います。まだまだ制度が整っておらず、インセンティブのない現状では実行するのはなかなか難しいのではないかと。

ただもしかすると、「社会的処方は薬局でチャレンジできるのでは?」と勝手に考えております。薬局では患者さんからいろんな相談を受けます。薬と関係あることもそうでないことも。そんな時に社会的処方の提案ができることもあるのかな、と。 

社会的処方をするには、まず地域の社会資源」を知っておくことが重要です。それにはベテランのスタッフの力が重要なのではないかと感じております。普段は使えな…支えていただいているベテランであれば、こういった資源をたくさん知っていたり、つながりを持っているのではないかと。

さらに薬局であれば、ウォーキングイベントを企画したり、カフェ形式のおしゃべりの場を作ったりすることもできると思いますし、実際行っている薬局もありますね。そういったことに誘うのも一つの社会的処方なのかなと考えております。

 

個人的には、今後積極的に関わっていきたいと考えたのですが、病院薬剤師であるので少し遠い存在のように思います。

ただ、まちの中での活動を通して、地域の社会的資源を調べたり、また地域に足りない社会資源を生み出すような活動はできるのではないかと少し妄想しております。

 

 

今回はこの辺で。まとまりがなくてすみません。

また何か新たに勉強したり、取り組みに進捗があればご報告したいと思います。