こんにちは!リンコ(@manabunoda)です!

リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

第3回エビデンス展覧会(略して、エビテン!)

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第3回エビテン!の報告です。

安定の音声トラブルで、、、今回は録音の公開はありません。うーん、今回はいけるはずだったのに。。。次回は必ずや。

 

今回のメニューです。

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ではまずは「@にいやん」から。

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pubmedリンク:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22786934

 

高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015において、「誤嚥性肺炎ハイリスクの高血圧」では、ACE阻害薬が推奨とされております。今回紹介するのはそのACE阻害剤とその類似薬であるARBが肺炎を減らすかどうかをみたシステマテックレビュー&メタ解析です。

結果としてACE阻害剤は肺炎や肺炎による死亡を減少させることが、ARBは減少させないことが示唆されました。

ただこの研究は、RCT、コホート研究、コホート内症例対照研究など、色々な研究デザインのものが含まれているので、どこまで信用できるのか…というところが一つの問題点のようです。異質性はACE阻害剤の方で比較的高めとなっているかと思います。それゆえ、元論文も読んでいく必要があるかもしれないとのことです。

Fig2,Fig3には、研究デザインごとのメタ解析の結果が書いてあるので、それを参考にしてもいかもしれません。

個人的には、ACE阻害剤を使うにしても高用量の方が効果的なのか?ということが気になります。誤嚥性肺炎予防が目的での処方を時々見ますが、低用量であることがよくあります。血圧が許容できるのであれば増量を提案した方がいいのかなと考えているのですが、どうでしょうか?どなたかご存知でしたら教えてください。また、血圧がどこまで許容できるのかは、今回私が紹介する論文が一つの参考になるかもしれません。

それと、配信中に話題になりましたが、ACE阻害剤による肺がんリスク上昇を示唆するコホート研究が先日発表されました。それがこちらになります。よろしければご確認ください。

「Angiotensin converting enzyme inhibitors and risk of lung cancer: population based cohort study.

BMJ. 2018 Oct 24;363:k4209.

PMID: 30355745

 CareNetの記事はこちら↓


 

では、次は「@zuratomo」先生です。

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pubmedリンク:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30249204

この論文では、まず中国のRCTをコクランのリスクオブバイアスツールで評価し、そのあと著者へインタビューして研究の評価がされました。すると軒並み評価が悪化し、低リスクだったのは10%程度になったという結果でした。以前の研究では6.7%だったようで、あまり改善は見られなかったよう。中国の研究数が爆増しており、質の良い研究の数はpubmedの半分くらいになりそうなので、意外にバカにできないかもしれない、とのことです。

こういった研究が発表されるだけ「まし」というコメントもありましたね。確かにそうなのかもしれません。

10%というのはなかなかの衝撃ですね。その前の6.7%もなかなかですが。。。

確かに中国のものは増えている印象があって時々ヒットするのですが、注意して読まないといけないですねぇ。

 

最後は「@リンコ」です。

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pubmedリンク:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30166081

治療による低血圧のリスクに関する論文を見たことがなかったので気になって読んでみました。入院患者さんの血圧を見てるとSBPが110を切ってることなんてざらにありますからね。個人的には、何の根拠もなく、100を度々切るようなら介入するようにしていますが、果たして。

結果としては、最小SBP110未満も平均SBP110未満も重大な転倒や失神と関連しておりました。それも最小SBPの方がややその寄与が高そうな雰囲気です(このオッズ比を直接比べてもいいのかどうかはよくわかりませんが…)。SBP110未満という目標値が設定されることはほとんどないと思いますので、SBP110を切るような場合は積極的に介入してもいのではないかと思いました。

ちなみに本文中の「Introduction」に記載があるのですが、目標SBP120未満と140未満との間での心血管イベントリスクを比較した「SPRINT試験」の2次エンドポイントの有害事象として失神と重大な転倒について評価されています。結果としては、失神において目標SBP120未満群にてリスクの上昇が示唆されました(2.3% vs 1.7%;p=0.05)が、重大な転倒に差はなかった(2.2% vs 2.3%)ようです。(参考:循環器トライアルデータベース;SPRINT(http://circ.ebm-library.jp/trial/doc/c2005525.html))

 

今回は以上になります。

11月は11/27の22時より配信予定です。音声トラブルが起こりませんように。。。

 

ちなみに参加者の募集もしておりますので、ご興味ありましたらご連絡ください。

参加要項はこちらから↓

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