リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

尿路結石闘病記【後編:退院後編】

さて今日は【後編:退院後編】を。

(【前編:発症~入院編】はこちらから↓)

 

 

闘病3日目

 

前日に退院してから比較的痛みは安定しておりましたが、朝起きてしばらくすると再びペインスケール8/10の激痛が、、、一瞬再入院も頭をよぎりましたが、鎮痛剤を服用後やや痛みが和らぎました。仕事は休みをいただいておりましたし、薬の残が少なかったこともあり通院しました。

まだ撮ってなかったCTを撮影すると右近位尿細管あたりに白い物体が!「まあまあ上の方にありますねぇ」とDr。大きさは5~6mmで、小さくはなかったです。その場所と大きさなら排泄されるまでに少し時間がかかるかもしれない、とのことでした。

鎮痛剤はセレコキシブ高用量+アセトアミノフェンで継続することに。朝夕後と毎食後で処方は出ましたが、服用していくとどうしても途中で効果が切れた感じになるので、変則的に2つを分5で服用するような感じで服用していました。薬学用語で定常状態という言葉もありますが、12時間ごとに服用していたセレコキシブは、結局何日経っても定常状態になった気はせず…というよりは突発痛があったということかもしれません。よくわからないですねぇ。

病院からの帰宅後は、薬が切れたころにペインスケール7/10くらいの痛みが発現。内臓を手でギューッとされている感じです。痛かった…。そして、尿管から石を押し出すためにただひたすら水を飲む!食事以外で2~3L飲んでいましたね。普段飲まないから大変で。水が嫌いになるくらいに(笑)

 

で、休みで時間があったので、痛みの合間に「尿路結石症診療ガイドライン 2013年版 」を読みました。30代は好発年齢、季節的にも好発時期ではあったようですが、発現しやすいBMI25以上でははないですし(まあ、24ですが…)、生活習慣病もないし。おそらく私の一番の要因は水分摂取が少なかったことかと思います。再発予防の項に書かれていますが、1日2L以上の尿量が望ましいようです。でも私は食事以外ではほとんど水分を取らなかったんですよね。1日1.5Lも取らなかったかもしれません。これからはしっかり取って再発予防しないと…

 

 

 

闘病4日目

 

寝る直前にセレコキシブを服用しましたが、3時間くらいたったところで激痛が。耐えきれずアセトアミノフェンを服用。1時間くらい経ったら痛みが和らいで再び就寝。それなりに眠れました。さて、この日から仕事再開。職場に行き、まずは入院の際にお世話になった皆さんへのお礼回り。心配され、笑われながら仕事をしました。みなさんからは「ビールをたくさん飲め」だの「縄跳びをしろ」だの、合っているのかどうかよく分からないアドバイスをたくさんもらいました。痛みはたびたびペインスケール7/10くらいのものが発現しますが、そろそろ慣れてきたので、薬の服用タイミングを調節して、うまく付き合いながら仕事をしていました。このころになれば痛みの出るタイミングがなんとなく分かってきました。一番多いのが排尿後。石が動くのか、圧がかかるのか。石を出すために水をたくさん飲む→排尿が多くなる→痛みの発現が多くなる、という地獄のループ。しんどかったですね。

 

 

 

 

闘病5日目

 

この日も寝る前にセレコキシブを服用しましたが、前日同様3時間くらいで激痛発生。アセトアミノフェンを服用。仕事はさほど問題なく行っていたのですが、昼前になりペインスケール9/10の激痛が発現。セレコキシブを早めに服用するも治まらず、たまらず外来受診。鎮痛剤を筋注し、眠気が出るのでその日の業務は終了。併せて、痛みがあまりにもひどいので破砕術も含めて専門医に相談したく、紹介状を作成してもらい翌日に受診することに。

しかーし、この日は夜に地域住民向けの講座が!発作が起こらないか心配しておりましたが、奇跡的にその時間帯は痛みが和らぎ45分間の持ち時間をしっかりこなすことができました!よかった!

(その模様はこちら↓です。今思うと奇跡的でした。)

ただ、帰宅後の22時ごろから激痛が。悶絶。なんとか耐えきり就寝。

 

 

 

 

闘病6日目

 

いよいよ運命の日です。よく眠れたかどうか忘れましたが、起きるとまずまずの痛みが(この頃になると私のペインスケール測定器は故障しておりました。ほんと、痛すぎてよくわかんなくなりました。。。)

いざ泌尿器科へ。(大きな病院での初診は仕組みがよくわからず難しいですね。でも、紹介状を持っていたので比較的スムーズに進みました。)検尿、レントゲン撮影をして診察へ。今までの経過を話しながら、レントゲン画像の説明。うっすらと膀胱付近に結石のようなものが。エコーでは、腎臓が腫れてますねぇ、と。結石は見えませんでした。「もうちょっとで膀胱に落ちると思いますから頑張りましょう!次の激痛がそれかもしれませんよ!」との励まし(?)を受け、チキジウム分3の処方を受けて帰宅。どうやら尿管から膀胱へ石が落ちる最後の段階が一番痛いんだそうです。入院の時に主治医に言われたやつですね。やっぱりそうなのか…怖いけど早く良くなりたいし腹をくくるしかないか!と。さほど危機感もなかったのですが…

午後からは仕事へ。それから何度となく襲ってくる激痛。「次が最後じゃなかったのか…」と思いながらなんとか耐えて、仕事はできる範囲で実施。夕方ごろ処方を受けたチキジウムを何気なく初回服用。30分ほどすると浮遊感が。徐々に眠気と胃のむかつき、吐き気が発現。抗コリン作用め…、と思いながら、耐えきれず寝ることに。30分ほど寝たらだいぶ改善しました。今までこんなに強い副作用が出た記憶はないですね。もうチキジウムは飲みたくないです。。。

帰宅後、痛みを感じていたものの許容範囲内。サッカー日本代表のパナマ戦を見始めて、途中でトイレに行ったそのあと、激痛が。20時くらいだったでしょうか。そこからはもうずーっと、

内臓をギューッと掴まれてひねりつぶされているような激痛が。ペインスケールでいえば12/10くらい。まさかの限界越え。。。「痛い痛い痛い…」「あ゛あ゛…」と、ただただうめき回るのみでした。。。

サッカーは何とか見えていて、3点も取ったけど、痛すぎて全然喜べず。南野のゴールも伊藤のゴールも素晴らしかったし、3点目は最初に川又のゴールと発表されたけど、「絶対オウンゴールやろ」と思っていた記憶はあるのですが(意外としっかり見てる(笑))。

もがき苦しみ、記憶があるのは22時まで。そのあと気が付くと25時に…痛みの絶頂で寝てた?もしかして気絶してた?目覚めた後も結局また激痛が襲ってきて、またそれから30分間苦しんで、次に気づけば5時…

しかしそのあとは、激痛が出ない!時々ズキッと痛むことはありましたが、それも短時間のみで、徐々にその痛みもなくなっていきました。そしてトイレに行くと赤紫色の尿と合わせて何かのカスが放出されました。それが何回か繰り返された後、きれいな尿になりました。

 

そして本日は26日目。全く症状はありません。石はというと、行方不明…。先日受診してエコー、レントゲンを撮りましたが、見えませんでした。CTを撮らないと正確な確認は難しいようですが、あまりたくさん撮って被ばくをしてもいけないので、次回の泌尿器科定期受診の時に撮影する予定となっております。

 

以上で尿路結石闘病記は終了です。お楽しみいただけましたでしょうか?

それでは後編での教訓です。

  • 初めての病院はシステムがよく分からない! いい勉強になりました!
  • ひどい痛みが続くとペインスケールは当てにならないかもしれない!
  • 抗コリンの副作用恐るべし!
  • 病気は金がかかる!想定外の出費だったので、かなり痛かったです、、、
  • 再発は絶対に絶対に絶対にイヤ!尿量1日2L目指して水分摂取をします!
  • 「ビールをたくさん飲む」「縄跳びをする」は有効なのか、誰か教えてください!

 

 

はまた、【再発編】にてお会いしましょう(笑)