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リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2018.9)(当院で使用している施設間情報提供書の紹介)

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(上:日本病院薬剤師会がHP上に載せているもの(こちらからダウンロードできます→「薬剤管理サマリー(改訂版)」の活用について(お願い) )

 下:当院で使用しているもの)

 

(すでに多くの施設では運用されていると思いますが、)当院の薬剤科では、退院時に(かかりつけ)薬局へ、入院から退院にかけての情報を伝えるために「退院時施設間情報提供書」を作成しております。薬剤管理指導料の算定が始まったのが去年の秋ごろですので、それから少し経った今年の初めくらいから運用を開始しております。日本病院薬剤師会が公開している「薬剤管理サマリー」を少しずつアレンジしながら現在の形となっております。

アレンジのポイントですが、

  • 入院の契機や入院中の治療経過を伝えるための欄を設けた

→そのために不要な行は取り払ったり、小さくしたり。もちろん、その取り払った内容を伝える必要があれば、特記事項に記載しております。

  • 「担当ケアマネ」を記載する欄を設けた

→要介護・要支援状態の患者が多く、薬局とケアマネが積極的に連絡を取り合ってほしい&薬局はケアマネを把握できていないケースも多いので作成してみました。

  • 「外来フォロー中にお気づきの点などございましたら、トレーシングレポート等で情報提供をお願いいたします。」という文言を入れた

→トレーシングレポートが全然届きませんので、ちょっと催促してみましたw

(ちょっと悩んでいるのが腎機能についてです。Scr以外に伝えるものは何がいいのか、と。今は日病薬のデフォルトを使用していますが、体表面積補正eGFRを使って投与量を調節するような薬剤は使用していないので。まあ、身長、体重、Scrを入れておいて、CCrなり、eGFRを勝手に計算してもらったらいいのですが。

日本腎臓病薬物療法学会のホームページで簡単に計算できます→

eGFR・CCrの計算 | 日本腎臓病薬物療法学会)

 

ただ、これ…

作るのがものすごーく面倒なのです!!

だから、隅々まで読んで、しっかり患者さんに還元してもらいたいな、と。特に算定できるわけではないですので…

 

面倒ですけど作成している理由がいくつかありまして。

以前は薬局で勤めていたのですが、入院中の情報が全く分からずに困った記憶があります。というよりは、それは諦めてました。退院処方のお薬手帳のシールが貼ってあればいい方でしたね。薬局薬剤師にとって、入院中の治療内容はブラックボックスみたいなものだと思います。そういった意味では、このような情報を伝えることで、病院の中ではどんな治療が行われているのかということを薬局薬剤師に知ってもらうきっかけにもなるのかなと思います。患者さんから聞き出すにしても、全てを聞きだすのは難しいですし。

それに加えて、薬局薬剤師への引き継ぎ事項を伝える意味もあります(これが一番大事!)。薬剤管理指導を開始した当初、退院患者の指導記録を書いていた時にふと、「あれ、この薬歴はここで終わってしまうのか…」と感じたことがありました。「この薬歴はこのまま読まれず…でも、患者さんは外来に通院するし…」と。その時に、薬局薬剤師へ引き継ぐ必要性を感じました。持参薬を見て分かったこと、インタビューをして分かったこと、入院中に開始された薬で今後フォローな必要な事項など、そんなことを積極的に書くようにしています。

また、退院後の最初の外来の処方での処方ミスを時々見かけることも理由の一つです。入院中の処方変更が上手く反映されず、退院後に元の処方に戻ってしまい、そのまま調剤されるケースが何度かありました。患者さんがお薬手帳を持っていけば防げるのかもしれませんが、退院時に持っておらずシールを渡す形になっていたり、薬局に持っていくのを忘れたり、施設患者だったりするとスルーされる可能性が高くなります。そういったことも防げるのではないかと思います。実際に運用後は疑義照会になったケースもありましたね。

 

最後に、今後の課題について書いていきます。

まずは、転院に際の運用です。転院の際、医師の施設間情報提供書(いわゆる紹介状)、看護師の看護サマリーは確実に持って行っていますし、持ってこられます。それを見て思うのですが、、、

薬の記載が適当すぎる!!

処方の経緯が分からないことは多いですし、処方内容が間違っていることはしょっちゅうです。そして何よりも、薬については同じ職種である薬剤師から教えてほしい!経緯や評価や引き継ぎ事項などなど、通常の退院時と同じような情報を教えてほしいですし、伝える必要があるのかな、と。医師、看護師は当たり前のようにやってますし、リハや栄養士も情報提供書にて情報共有をしていることもしばしば見かけます。薬剤師が一番少ないような気がしています…そんな中、時々送っていただけることがあるのですが、あれはすごく助かってます!ありがとうございます!(予定の転院なら書けるのですが、緊急の転院が難しいんですよね。。。←言い訳するんじゃない!)

あと将来的には、入院時に薬局からも同じような情報が欲しいんですよね。アドヒアランスや副作用歴、治療歴、薬の管理状況、患者さんの薬や治療、病気への思いなどなど。今は気になったことがあった時に電話で聞いているだけですが、できるだけルーチンで情報が欲しいな、と。薬局の薬歴にはそういった情報がたくさんあると思いますので、その情報を教えていただくことで、入院中や退院後の治療、処方につなげていけたらいいなと考えています。