リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2014.10)

残念なことなのですが、近隣のDgs9月末にて調剤業務を止めることになりました。理由は教えてくれませんでしたが、人がいなかったのかなと。
これでうちの町の薬局は、調剤薬局1件、調剤のできるDgs1件、調剤のできないDgs1件となりました。
正直、非常に厳しいです。

それはまあ仕方ないことなのですが、今回ここに書いていきたいのが「薬局の止め方」についてです。
ちょっと今回の止め方は納得いかないことが多かったので、意見させていただきます。

まず私に情報が入ったのが9月の上旬。知人がそのDgsOTCを買いに行った時にそういった旨の書かれた紙が渡されたというのです。とても驚きましたが半信半疑でした。次に情報が入ったのは卸担当者から。9月の中旬だったと思います。やはり事実のようでした。その後、管理薬剤師さんから連絡があるかなと思って待っていましたが全く連絡はなく、仕方なしにこちらから電話で確認しました。
おそらくその翌日か翌々日だったと思いますが、そのDgsの店長と思われる方が来院され、その旨を伝えられました。もう9月も下旬に差しかかろうとしているときです。

遅いわ!!

うちの病院はこの町では中心の病院ですし、ある程度処方箋は回っていたと思います。何よりも町内に数件しか調剤可能な薬局がなかったので、こちらとしては頼りにしていました。せめてもう少し早くに教えていただきたかったです。

その時に少し話をさせてもらいました。調剤中止が決まったのが9月上旬、定期的に通っている患者さんには連絡済み、薬歴などの共有は特にする予定がない(最終的には、問い合わせには応じていただけるようにはなりました。)、施設調剤は…。
何よりもヘラヘラした態度にかなり腹が立ちました。
もう9月も残すところ10日ばかりという時にまだ未確定のことがあり、しかも9月上旬に決まったとか。。。
たくさん店舗を持っているDgsなのに、もっと余裕を持ってできなかったんですかね。。。

一番気になったのは薬歴についてです。当たり前ですが、薬歴というのは1日にしてならず、何度も通うことで作り上げられていきます。そこには既往歴や服薬歴、アレルギー歴、種々の問題点、その時の患者さんの感情などが書かれています。何も手を打たなければ、これを全て捨ててしまうことになります。積み重ねがあってできるものですので、またこれを一から作るとなると大変ですし、不幸なのは患者さんです。また一から全部話さなくてはなりませんし、抱えている問題点や性格が分かられていないことで、種々の問題が発生することも考えられます。副作用歴なんかはお薬手帳などに記載するか、患者さんが覚えていなかったら、再び同じ薬で副作用が起こるなんてことも十分にあります。

もしこれが、病院や診療所だった場合はどうでしょうか?
それぞれの患者さんには紹介状が渡されます。場合によっては、診療情報が電子媒体で送られるということもあると思います。
薬剤師にはこういったことができないのでしょうか?もちろん病院、診療所ではそれに対して情報提供料をいただいており、薬剤師は現状もらうことができませんが。

そういう意味では、例えば転院する患者さんにも当てはまる話だと思います。転院することになる患者さんの中には、薬局側に転院する旨を伝えてくれる患者さんがいらっしゃいます。転院するということは、次は他の薬局で薬をもらう可能性があるということです。その時に、薬剤師なりの紹介状を作ってみてはどうでしょうか?必ず何かの役に立つと思いませんか?今までどおり自分の薬局で薬を渡すことができればいいのですが、転院してしまうとそうではなくなることが多いと思います。患者さんに、次に行く薬局まで聞くことができれば、その薬局に紹介状では書ききれないような情報もお伝えすることができます(紹介状は開封してしまう可能性がありますから、あんまり変なことは書けませんしね。結構性格など本人には見られたくないことというのは重要な伝達事項だと思います。)。紹介状の中に、もし来局されたら連絡ください、と書いておくのもいいかもしれないですね。

そういえば、私が以前薬局に勤めていた時に、近隣の病院が閉鎖し、私の勤めていた薬局の門前病院にたくさん患者さんが紹介され、その処方箋調剤を行ったという経験があります。
一包化や薬袋の作り方、前はあんなサービスがあったなど、いろいろ言われましたね。
既往歴、服薬歴、アレルギー歴なんかは全く分からず、性格も把握していなかったので、結構大変でした。
在庫がない薬もたくさんありましたし、ジェネリックが変わったら元に戻してほしいとかも言われましたね。書き出せばきりがありません。
電話で以前の薬局にお聞きしたこともありました。
もし、紹介状のようなものがあればと。

入院患者の転院時に情報を回してくれる病院は薬剤部や入院時、特に在宅患者の入院時に情報を回してくれる薬局もあります。
ただ、薬局同士でというのは聞いたことがないですね。

以前、薬局にいた時に思いついていれば

薬局が代わるというのは患者さんにとっては大きなストレスになると思いますし、種々の問題が発生することも十分に考えられます。できるだけシームレスに患者さんが次の薬局が利用できるように、こういった場合に何をすればいいのか、日ごろから考えておかなければならないのかなと感じました。

以上、退院時の情報提供もまだまだ出来ていない病院の薬剤師がお届けしました。
偉そうなことを言ってすみません。。。

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