リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2018.5)(祖母の看取りと認知症の憎らしさ)

本日、祖母の四十九日の法要が終わりました。
亡くなった直後に書いたのですが、四十九日が終わるまで公開は控えていました。
若干感情的ではありますが、直さずにそのままにしておきます。

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先日祖母が亡くなりました。92歳でした。
入所していた施設での看取りとなりました。
最期は食事が摂れなくなってしまい、少しずつ衰弱していきました。点滴もモニターもなく、苦しそうな様子はあまりなく。
点滴もモニターもないというのはなかなか不思議なもので。病院ではどちらもあるケースが多いですので。まあ点滴がなくても大きく何かが変わるわけではないですので、しなくてよかったかなとは思います。食事が摂れなくなってからは2週間くらい時間がありましたし、その間にみんな会いに来れましたし、体が浮腫むこともなかったですし。モニターがないのも変な感じで。血圧も脈拍もリアルタイムでは分かりませんし、定期的に看護師さんがバイタルを測りに来てもらって結果を聞くだけでしたので。テレビドラマでも病棟でも付いているのが普通なので、不思議でしたね。今どのくらいかな?なって思いながら。まあ、いらんこと考えなくて良かったですし、なくてもよかったかな、と。

で、嬉しかったことがあって。意識が薄れてきたときくらいから施設のスタッフの皆さんが部屋に飾り付けをしてくれてね。ちょうど桜が咲くくらいだったので、壁に桜の切り絵の飾りつけをしてくれたり、施設で過ごした間にとった写真を壁に貼って飾ってくれたり。すごく部屋が明るくなりましたね。あれはこちらとしてはすごく嬉しかったです。ありがとうございました。

祖母は、5年くらい前から認知症が悪化して、私のことは分からなくなってしまいました。そしてそれからはずっと施設に入っていました。3年前祖父が亡くなって葬式に来たのですが、その時にもおそらく何のことか分かってなかったようで、かわいそうでしたね。
祖母だけでなく、最近自分の周りに認知症の方が増えています。で、思うんですよね。認知症というのは憎たらしい病気だな、と。ほんとに。その人から何もかもを奪ってしまいますからね。どんどん悪くなっていくのを周りで見ているのはすごく辛いです。なんとかしてあげたいけど、あれだけはどうにもならない。職業柄、抗認知症薬のこともよく知ってるし。もちろん治すことはできないし、少し進行を遅らせるくらいの効果だって。でもやっぱり家族からすれば、少しでも進行を抑えてほしいと思うんですよね。色々意見はあると思いますけど、少しでも可能性があるなら使ってほしいなと、最近は思います。重度になってしまえばもう効果は乏しいでしょう。でもそこで抗認知症薬を切るのは、家族にとっては最後の砦を壊されたような感じにならないかなって。効果がないから中止する、ではなくて、それまで使用してきた経緯もあるんだから、しっかりその辺は説明していかないといけないな、と思いました。気づいた時には私のことは分からなくなっていましたからね。もう一度話したかったなって何度も思いましたけどね。ここ最近は抗認知症薬の治験は失敗だらけですからね。ほんと、早く開発されないかな…

職業柄、人の死に触れることは多いのですが、やっぱり自分の家族の死は特別ですし、そこから学ぶことは多いなと感じました。

で、同じ日に同級生の弟が亡くなりました。30歳ちょっとという若さ。
祖母の死と並べてはいけないのかもしれませんが、ほんと理不尽だなと思いました。

二人とも、桜がきれいでしたよ。

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10-FEET/LIVE cherry Blossom
"人はいつか死に そしてまた生まれる"

どうぞ安らかにお休みください。
おばあさん、またあなたの孫として生まれることができますように。(母親だとちょっと色々引っかかるところがあるから、孫にしてね(笑))


今年の京都大作戦でチェリブロ聞いたら絶対泣きますね。
去年も泣いたんですけどね。
その前に、チケットが当たらない(泣)

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あっ、チケット当たりました!!(笑)
てことで、チェリブロで泣いてきます!