リンコ's diary

田舎の地域医療を志す薬剤師

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2014.11)

 

早いもので今年も残り2ヶ月となりました。
さて今回は医療他職種への情報提供について書いていきます。

最近、色んな縁があり様々な医療他職種の方とお話しさせていただく機会が何度かありました。

そんな時は薬剤師として色んな事を質問されるのですが、その職種によって質問は様々です。職種によって求めている情報は異なります。
この間歯科衛生士さんとお話しさせていただいた時は、「ビスホスホネート系薬剤のリスクはどのくらいあるのか?服用している患者さんへはどう対処すればいいのか?」「抗生剤による薬疹は出やすいのか?出た場合はどの抗生剤を選べばいいのか?」等の質問を受けました。
他職種の方から受ける質問は、普段私たちが考えていることとは全く異なる視点からの質問も多く、大変勉強になります。

そこに「薬剤師」がいないのに、薬が使われている施設なんて山ほどあります。診療所、歯科医院、介護施設などなど。そういえば救急救命士さんともお話をしましたね。こういった方も薬と関わりがないとは言えません。
ういえばこの間知り合いが発熱・頭痛にて診療所を受診し、院内処方を受けたのですが、その内容が、ロキソプロフェン、イブプロフェン、テプレノン、LVFX100mg 3T3×N 5日分 というもので、なんとも言えない気持ちになってしまいました。薬剤師がいれば、違う処方になったのかもしれません。この間は排尿障害に対してジスチグミン2Tという処方も久々に見ました。これらは幸い?隣町の処方ですが。どうやら情報提供すべきは、そういった医師も対象のようです。

我が町薬剤師のいない診療所、歯科医院は数軒、介護施設もいくつかあります。こういった方々に医薬品情報を提供するのは、誰がすべきなのか?と考えました。院外処方の診療所や介護施設は薬局との関連があるので、そこの薬局が行えばいいと思います(やってくださいね!)。問題はそれ以外です。現状は野放しになっているのかなと思います。前出の処方についても、気づいた私が、「先生、あの処方って…」と言いに行けばいいのかもしれませんが、そんな関係でもないですからね。
ただ、薬剤師がいればいいというわけでもなく、病棟で徐放錠を勝手に粉砕していたりとかいう事例は多々あるので、まずはそこを改善しないといけないんですけどね。。。
まあでも誰かが何かをしなければいけないわけで、そういった薬剤師のいない施設への情報提供といったことも少しずつ模索していきたいとは思います。他職種からすれば有難いかも知れませんが、医師はうっとおしいでしょうね。「うるさい!誰も頼んでないわ!」って声が聞こえてきそうです。でもやらないと事件が起こりそうですし、すでに起こっているのかもしれません。。。

薬の情報なんてのは、本当に溢れかえっていて、私たち薬剤師でさえ正しいもの、重要なものを吟味するのに苦労します。他職種ならなおさらです。だからこそ、しっかり私たちが情報提供しなければならないと思います。
でも、薬剤師がいても、ポンコツだったら意味ないんですよね。そして、思いの外ポンコツが多いんですよね。インターネットの情報を鵜呑みにしたりとか、添付文書を鵜呑みにしたりとか。多いですね。。。まあ、私もそれに毛が生えたようなものですが。

この間から様々な勉強会で、薬剤師は「いたら便利」な存在から「いなくてはならない存在」にならなければならないというのを聞きました。「薬のあるところに薬剤師あり」ってことですね。まあ、様々な施設で薬剤師がいなくても成り立っているのが現実ですから。ただ、この「成り立っている」の中には、多くの「実は成り立っていない」が存在しているのではないかと思います。前出の処方のように。

取り留めのない文章になってしまいましたが、他職種への情報提供というのはとても大切なことだいうことを伝えたかったのです。伝わったでしょうか?特に小さな町ですから、それぞれの薬剤師がしっかりとそういった意識を持たないといけないですね。

また、他職種からはさまざまな情報を提供してもらいたいです。薬以外のことは分からないことだらけですので。その情報の「貰い方」も考えていかなければなりません。

 

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